ダッチ・オーブンで「菊炭」を焼いてみた。事の発端は、2025年に開催が予定されれている「EXPO 2025 大阪・関西万博」である。兵庫県では、地域の方々が主体となって発信し、多くの人に来て、見て、学び、体験していただく取組として、地域の「活動の現場そのもの(フィールド)」を、「ひょうごフィールドパビリオン」として体験してもらうことを計画している。その「SDGs体験型地域プログラム」の一つとして、我々が地域の文化として伝承を続けている「菊炭」を発信できないかというのが始まりである。
今現在も「菊炭」焼いている途中であるが、窯木を準備するのに2カ月、実際に窯木を入れて、菊炭が焼き上がるのに2週間という日数が必要であり、とても1日で速成体験するのは無理である。そこで思い出したのが、ダッチ・オーブンで炭が焼けるという話。それならば、条件さえ整えば、「菊炭」も短時間で焼けるのではと考えた。「案ずるより産むが易し」である。この炭焼きの期間を使ってトライしてみた。
とりあえずやってみようということで、ダッチ・オーブンの中に、当てずっぽうではあるが、直径3.5㎝、4.5㎝、長さ10㎝、5㎝、3㎝に切った「クヌギ(橡、櫟)」の枝を15個ほど入れ、周辺を「もみ殻」で埋めて、火にかけてみた。2時間ほど経つと蓋の合わせ目から、煙(可燃性ガス)が発生し、やがてその煙に燃えだした。全く本番の炭焼きと同じ現象、プロセスである。4時間で、熱分解する成分が無くなり、煙も出なくなった。すなわち炭化が完了したのである。蓋を開けてみると、びっくりするほどきれいな「ベビー菊炭」が焼けていた。やってみるもんですね。
一応、簡単ではあるが、短時間で、炭焼きの原理、工程が体験できるのである。これで「一庫公園で菊炭を焼く」という「フィールドパビリオン」のプログラムに目途がついた。
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