2021年6月24日木曜日

このゲーム、先にやめたほうが負け

 


  
 今日の作業は、先週「タケニグサ」の駆除作業の時に見つけた鹿除けネットの補修。ワイヤ入りのネットに代えたため、以前のように喰いちぎられて破られることはなくなったが、ネットの下を持ち上げ、潜られるケースがほとんど。雄鹿は角があるのでできないが、雌、小鹿は障害物をおいてあってもどけて、器用にネットの下を搔い潜る。潜られないようにワイヤメッシュなどで、9箇所の補修を行った。入られては補修し、また入られるという、いたちごっこであるが、この知恵比べ、先にやめたほうが負け。
  
  
 斜面に生えているのは「オニアザミ(鬼薊)」。外来種の「アメリカオニアザミ」であろうか? だとすれば駆除すべき「生態系被害防止外来種に指定されているが、手袋をしていても貫通するほどの鋭い棘があり、抜くのはちょっとやっかい。鹿への「いけず」として抜かないことにした。
  
  
 「オオムラサキ(大紫)」の飼育ケージでは新たに三頭の羽化が確認された。
  
   
 作業を終え、今日は三カ月に一度の「ご長寿祈願ティーパーティ」。期間内に誕生日を迎えたゲストと会員の健康を祈念するパーティ。コーヒー、ケーキ、フルーツで談笑したが、もっぱら話題は、コロナ・ワクチン接種に終始。



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2021年6月21日月曜日

今ダム湖のほとりでは ・・・





  
 梅雨。里では「アジサイ(紫陽花)」が、真っ盛りだが、一庫ダムのダム湖のほとりでは、「クマノミズキ(熊野水木)」が真っ盛り。クリーム色に湖畔の斜面が覆われている。
   
 日本では、本州、四国、九州に分布し、山地に自生するが、和名は、三重県熊野に産するミズキの意味。
   

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2021年6月17日木曜日

オオムラサキ翔んだ

 


 
 公園が今年から行っているプロジェクト、「オオムラサキの人口飼育」。幼虫が無事育っていることを、1カ月ほど前に取り上げたが、今日見ると、雌の「オオムラサキ(大紫)」一頭が羽化し、ケージの中を飛び回っていた。数日前に羽化したという。私がこの公園で「オオムラサキ」を見るのは10年ぶりくらい。もっともっと増やして森に帰ればいいなあ。もし、子供たちが、野生の「オオムラサキ」を見れば、その感動は一生残るに違いない。   
     


  
 「タケニグサ(竹似草)」を駆除する今日の作業中に見つけたのは、「カマキリ(蟷螂)」の「卵鞘(らんしょう)」、または「卵嚢(らんのう)」とよばれる包み。スポンジ状で結構分厚く、暑さ、寒さ、乾燥、湿気を防ぎ、また外からの衝撃から卵をしっかりと守っているのだそうだ。
  
 見つけた「卵鞘」は、長さ、20~30㎜ほどなので、この森でよく見かける小型の「ハラビロカマキリ(腹広螳螂)」のものでしょうか。「卵鞘」にはもう孔が開いているので、すでに孵化は終わっている。一斉に100~300匹の赤ちゃんが生まれるという。たしか先週幼体を見かけたが、ここから孵化したのだろうか。2枚目の写真は「カマキリ」の孵化の様子で、NETより拝借したものですが、なにかすごく感動的ですね。これも、一度見てみたいものです。
    
     

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竹似草を駆除し終える



   
 この日も、先週の続きで刈り残した「タケニグサ(竹似草)」、「ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)」を駆除する作業。駆除し終え、いままで陰に隠れていた「クヌギ(椚、橡)」の幼木を保護しているツリーシェルターや伐採した「台場クヌギ」の新芽を鹿から守っている金網が、観察路からもしっかり見えるようになった。
   

 しかし、鹿の活動も活発になっている。再生林をぐるりと囲っている鹿除けネット、ワイヤ入りの強固なものに代えてからは破られてこそいないが、ネットの下部を持ち上げて、1頭通れる穴をあけた箇所が3か所見つかった。応急修理はしておいたが、来週は、ワイヤメッシュで本格的に補強せねばならない。宿命の戦い、知恵比べである。
  
  
 どうだろうかと思って、「ヤマモモ(山桃)」の熟し具合をチェックしたが、まだまだ青く固い。例年通り、2週間後の6月末、7月頭頃が収穫の時期になりそう。



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2021年6月10日木曜日

植物の熾烈な生存競争が行われている

 

   
 朝から猛烈な暑さ、最高は35℃にもなるという予想。熱中症に注意をしながら、先週に次いで、クヌギ再生林の「タケニグサ(竹似草)」の下刈り。先週、ツリー・シェルターを外した「クヌギ(椚、橡)」の幼木、ちゃんと自立して育っているようだ。「タケニグサ」や鹿との生存競争に勝ち抜いて、立派な「クヌギ」に育ってほしい。
   


  
 「タケニグサ」は、日当たりのよいところにだけに生い茂る。上の写真のように、一目瞭然。「台場クヌギ」が枯死してしまったため、日当たりのよくなった斜面には、背丈以上に密集して繁茂する一方、日陰の「台場クヌギ」の林の中には、まったく生えていない。そして、その境目、「タケニグサ」の勢力が及んでいない隙間には、この斜面のかっての花形外来種、「ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)」が生き延びている。こんな斜面でも、植物の熾烈な生存競争が行われているのである。
  
  
 先週奇跡的にも枯死したと思っていた台場クヌギの株から、伐採してから9年にもなるのに、新芽が出ているのを発見し、今週も・・と期待したが、奇跡は起こらなかった。しかし、数年前に保護した台場クヌギの株からは、うれしいことに新しい枝が、鹿の食害から免れて、大きく成長している。やはり我々の苦労が報いられているのを見るのはうれしい。
  



  作業を続ける足元に、孵化したばかりの「カマキリ(蟷螂)」の幼虫を見つけた。この子も天敵や捕食者から逃れて、生き延びて行かなければならない。やはり、熾烈な生存競争が待っているのだ。そして今、我々はコロナ・ウィルスと ・・・。
  
 緊急事態宣言下ではあるが、広々としたこの公園、幼稚園児たちが、梅雨の晴れ間をぬって遊びに来ていた。はやく宣言が解除され、規制もなくなり、思いっきり遊べる日が来たらいいのに ・・・。


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緊急事態宣言の再延長に伴い、6月20日(日)のイベントは中止します。







2021年6月4日金曜日

9年目、再びの芽生えに感動する

  
 驚くべきことが起こった。「タケニグサ(竹似草)」を駆除している時、仲間が「枯死した株から新芽が出ている」という。確かめてみると、たしかに新芽が出ている。しかも鹿に食べられている形跡も。この台場クヌギの切り株は、平成24年(2012年)か平成25年に伐採したエリアで、その後、新芽が出るたびに繰り返し鹿に食べられ、完全に枯死したと思っていた株である。しかも、周辺の株もあわせて3株から新芽が確認された。もう伐採してから8、9年経っている。よくぞ生き残ってくれた、よくぞ ・・・。これはもう奇跡に近い。


  
 早速、金網を巻き、丁寧に保護したのは言うまでもない。これは、クヌギの生命力、復元力の強さ、我々の願いの強さの賜物か ・・・。森林ボランティアをやっていてこそ得られる喜び、感動。


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5年目にして自立

 


 
 下草刈りをした「タケニグサ(竹似草)」が生い茂っているのは、台場クヌギの再生林、正しく言えば、かって台場クヌギの再生林だった斜面である。平成22年(2010年)、23年、24年、25年(2013年)と炭焼き用の窯木を得るために、台場クヌギを皆伐した斜面である。それまではそんなことはなかったのだが、このころ一気に鹿の頭数が増えたためか、新芽が出るたびに繰り返し食べられてしまうという鹿の食害にあって、全ての切り株が枯死してしまった。そのため、遮るものがなく陽当りが良くなった斜面一面に「タケニグサ」が生い茂るようになったといういきさつがある。
  
 この時点から鹿と我々との闘いが始まったわけであるが、その後、台場クヌギ再生林の復活を目指し、枯死した斜面に「クヌギ」の苗を平成28年(2016年)から毎年100本づつ、3年にわたって植樹をした。斜面にまるで墓標のように立っている白い筒状のものは、鹿から苗を守るためのツリー・シェルターである。それから、4、5年経った苗のいくつかは、もう鹿が届かないくらい十分に成長したので、成長の枷になっているシェルターを外すことにした。これからは自力で育っていて、大きなクヌギに成長して欲しいと願うばかり。そして残りの幼木も早くシェルターが外せるように大きくなれ。

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2021年6月3日木曜日

花の咲く前に駆除しなくては ・・・

 

 今日の作業は、日当たりのよいクヌギ再生林に繁茂している、「タケニグサ(竹似草)」の駆除である。ちょっと前までは、「セイダカアワダチソウ(背高泡立草)」、「ベニハナボロギク(紅花襤褸菊)、「ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)」などの外来種の駆除に手を焼いていたが、いつの間にか、それらはなくなり、今は「タケニグサ(竹似草)」の天下となっている。


  
 伐ると、中が空洞であることが、「竹似草」の名前の由来であるが、繁茂の広がりを抑えるためには、花が咲いて、実をつけるまえに駆除してしまわなくてはならない。このクヌギ再生林は、里山学習の活きた教材としても使われてているので、きちんと下草刈りをすることが山の景観にも保全にも重要であることをわかってもらうためにも、必要な作業である。
   



  
 靴にアイゼンをつけ、鎌を持っての急斜面での作業である。気温は30℃近くまで上がる予報も出ている。歳なので、熱中症にも気を配り、決して無理をしないように、ゆっくりとした動作を心がける。駆除を予定しているほぼ半分エリアの「竹似草」をこの日は片付けた。


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予想通りの大乱舞

 

   
 朝、公園に到着。そこで見たのは、予想通りの「テングチョウ(天狗蝶)」の大乱舞。写真ではその有様は伝わらないが、ワークショップの前の地面と言い、壁といい、びっくりするほどの数の「テングチョウ」が飛んだり、止まったりしている。もうこの時期の公園の風物詩散ってもいいくらいである。

 そんな「テングチョウ」の乱舞を見ながら、「タケニグサ(竹似草)」の駆除に「クヌギ(椚、橡)」の再生林へと向かう。



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2021年6月1日火曜日

(番外編)里でも羽化の季節始まる

 

   
 一匹の「チョウ(蝶)」が飛んできて、私の足元にとまった。翅(はね)は閉じている。翅を開いていないので、紋様がわかりにくいが、頭部に天狗の鼻のように前方に伸びる突起があるので、「テングチョウ(天狗蝶)」である。サイズからみて、多分羽化したばかりであろう。大阪の北部や隣接する兵庫県の東部、北摂地方でこの時期よく見かけ、大阪府箕面市では、市の蝶に指定されているという。(2枚目の写真はNETより拝借)
   
 「テングチョウ」は成虫のまま越冬し、早春から飛びはじめ、その後産卵のため姿を消すが、孵化した幼虫の食草は「オオムラサキ(大紫)」と同じ「エノキ(榎)」などの葉。5 月末から羽化し成虫になる。
   
 低山地の雑木林に多く、時に集団発生する。よく飛び回るが、すぐに地面にとまる。一庫公園でもまさしく羽化の季節。大量発生、大量乱舞し、壁や地面にとまる姿を何回か目撃している。さて、今年はどうだろうか ・・・。



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