2016年12月23日金曜日

家族で門松とクリスマスリースを作り、竹パンを頬張る


 今年最後のクラブのイベントは、「ミニ門松とクリスマスリースを作ろう。竹パンも ・・・」。工作室の定員をこえる過去最高の15家族、45名程の方が予約されたので、準備が大変。それだけの人数に見合う材料を準備しなければならない。先日近くの竹林で手頃なサイズのものを伐採、先端を加工し、ツル(蔓)、ウラジロ(裏白)、クマザサ(熊笹)、松の枝などを山から採集し、また100円ショップから縁起物やクリスマス・オーナメントを調達、それに加え、竹パン用の食材も調達しなければならない。結構大変な準備であった。

 しかし、当日は上天気。心配した大人数も陽のあたる屋外で作る人も多く、問題はなかったようだ。家族それぞれが協力して、立派な出来栄えの門松とクリスマス・リースに満足したようだ。子供たちが一番喜んだのはやはり「竹パン」。竹棒にらせん状にパン生地を巻きつけ、火で焼くという野趣にあふれた単純な料理なのだが、結構これが美味くて評判。今日は和やかで笑顔いっぱいの家族をいくつも見た。

2016年12月16日金曜日

今日も一日 ・・・


 クヌギの伐採、窯木作り。最後の追い込み、今日も山作業に汗を流す。空は抜けるように青いが、寒波の襲来で、風は身を切るように冷たい。しかし作業を始めるとすぐ体が暖かくなる。11月から始めた伐採と窯木作り。2回の炭焼き分、2年後に必要な薪も含め、約800本の窯木を作ることができた。

 午後は午後で、次の休みに行う一般の方を対象としたイベント、「ミニ門松とクリスマス・リースを作ろう。竹パンも ・・・」の準備に大わらわ。多くの予約が入っていると聞く。木に巻き付いて成長を阻害する蔓を引き剥がし、近くの竹林から100本近くの青竹を伐りだして、切断し、また松葉も用意しなくてはならない。準備を終え、家路に着く頃には、日は西に傾き、気温も冷え込み出してきた。
  

2016年12月3日土曜日

窯木確保の目処が立ち、ホッと一息つく



 抜けるような青空の中、今日も炭材、窯木となる「クヌギ(櫟、椚)」の伐採作業。一窯分、約400本の窯木はすで確保、あと一窯分の窯木の確保までもう少しである。近年、鹿の食害に悩まされる中、今年もどうやら炭材確保の目処もたった。ここまでに台場クヌギ13本、高木8本を伐採して、すっかり見通しが良くなった斜面。1月から始まる炭焼きを終えると、来春からはここでまた鹿との攻防が待っている。汗をかき、ワークショップに引き揚げて飲むコーヒーにホッと一息つき、仲間の顔も和やかに ・・・。「アキサンゴ/秋珊瑚」、「ヤマグミ/山茱萸」とも呼ばれる「サンシュユ/山茱萸」の実も真っ赤に目に映る。
  

2016年11月26日土曜日

落ち葉 新芽 切り株 萌芽 ・・・

 


 昨日の強風で吹き寄せられた「クヌギ(椚、櫟)」の葉が深々とした厚い絨毯を作っている。炭材として使うため、切り倒した「クヌギ」の枝先には、来年の春を待つ新芽がもう顔を出している。8年前に伐採し、再び今年も伐採した台場クヌギの切り株に、来年の春には新芽がちゃんと萌芽してくれるようにと防腐剤を丁寧に塗る。この時期、毎年繰り返される作業。ずっと昔から、8~10年毎に輪伐を繰り返されてきたこの台場クヌギたち。いつごろから、いったい何回ぐらい伐採を繰り返してきたのだろうか。落ち葉 新芽 切り株 萌芽 ・・・。ゆったりとした雲の流れ、そして永遠に繰り返す時の流れ ・・・。
  

2016年11月21日月曜日

360度紅葉に囲まれて ・・・






 一庫公園の遊びの山。遊び場の春は、ぐるり360度の桜。秋は、360度紅葉である。一庫ダムの湖面にも映る紅の山々。紅葉の絨毯を踏んでクヌギ林へと向かう。紅一色の中で秋咲きの「ヤマツツジ(山躑躅)」がなんとも清々しい。これから野鳥の大好物となる「柿」も熟してきた。そんな景色をゆっくりと愛でる余裕もなく、「クヌギ(櫟、椚)」を伐採し、炭焼きのための窯木づくりに、今日も汗をかく。
   

2016年11月14日月曜日

クヌギ林にチェーン・ソーの音響く




 クヌギ林にチェーン・ソーの音が高らかに響く。いよいよ今年の炭焼き活動開始である。近年、鹿の食害で、萌芽した若芽が食べられてしまい、菊炭の材料となる「台場クヌギ」が枯渇しかけている。鹿除フェンスや植樹などの対策によりクヌギ林が再生するまで、なんとかいまあるクヌギで凌いでいかなくてはならない。とはいえ、ことしも伐採開始、チェーン・ソーの響きが気分を高揚させる。さて、来年一月の炭焼き本番までに、約400本の窯木を用意しなくてはならないのだ。
   

2016年11月9日水曜日

里山と炭焼きを知ってもらおうと




 
 「黒川里山まつり」。昨年までは黒川地区の会場で、木工やらクラフトを楽しんでもらったが、今年は、活動のフィールドであるこの公園で、自然観察林として残された里山と、古くからこの地域で焼かれていた伝統の菊炭との関わりを知ってもらおうと、「ひとくら里山ツアー」を企画。

 あいにくの天気でツアー参加者は少なかったが、炭窯体験、クヌギ林やエドヒガン群生地の散策、ノコギリや薪割りの体験などを楽しんでもらった。写真はノコギリに手こずっている男の子と薪割りマシンが気に入った女の子。そうそう、アツアツの焼き芋も喜んでいただきました。

2016年11月5日土曜日

気合を入れて ~ 今年の炭焼き始動 ~  

 
 いよいよ今年の炭焼き活動が始まった。炭焼きの本番は、来年の1月から2月にかけて行う予定であるが、始動はこの時期。我々の焼く炭は、備長炭に代表される「白炭」ではなく、「黒炭」。その断面が菊の花のような形をしているところから、「菊炭」と呼ばれる炭である。昔からこの北摂地域の名産品で、「一庫炭」、「池田炭」とも呼ばれ、かってこの里に数多くあった炭焼き農家も、時代の流れとともに少なくなり、今ではこの近辺では1軒だけが炭焼きを生業としている。今は公園となっているダム建設によって放棄されたかっての里山、クヌギ林を再生林として手入れをし、炭材を確保しつつ、炭焼き技術を伝承するために、毎年冬になるとボランティアで炭を焼いている。


 まずは菊炭の材料となるクヌギの窯木を2ヶ月かけて準備するのであるが、再生林で今年伐採を予定している台場クヌギの調査を実施した。ここから炭焼き活動が始動するのである。

私は今年が7年目の炭焼き。前回初めて自分でも納得できるレベルの炭が焼け、ちょっとはコツを掴めたかなという感じをしているが、まだまだ奥が深い。とはいえ、まずは伐採。2回分の炭焼きに必要な約800本の窯木を準備しなくてはならない。足場の悪い急斜面での伐採、玉切り、運搬作業。高齢者にとってはかなりしんどい3K作業である。怪我をしないように、させないように、気合を入れて来週から頑張ろう。

2016年11月1日火曜日

虫は嫌いではありませんが ・・・




 本日の山作業、「ナラ枯れ」をひこ起こす原因である「カシノナガキクイムシ」の対策として、この春に被害木にまいた粘着シートを剥がす作業を行った。どうも昨年あたりがこの山の被害のピークだったらしく、尾根筋だけでも対策を施した被害木は50本ちかくあった。

さて、剥ぐと出てくるは出てくるは ・・・。木の中で冬を越し、孵化、羽化した虫が、数百匹、数千匹単位で、びっしり粘着シートに付着している。毎年、春にシートを巻き、秋にシートを剥いで効果を確認するというこの作業も、残念なことにすっかり毎年の定例作業として定着してしまった。

 作業していると、今まであまり見たこともなかった、いろいろな生き物に出会う。ことしも見つけました。シートを剥ぐと現れたのは体長10cmは優に超えている大きな「ナメクジ(蛞蝓)」。日本最大のナメクジ、「ヤマナメクジ(山蛞蝓)」。日本各地の森林に生息しているという。虫は嫌いではないが、ちょっとこれは ・・・。そうそう、「ナメクジ」は、「虫」ではありません、陸に生息する巻貝のうち、殻が退化しているものの総称だそうだ。
  

2016年10月30日日曜日

木漏れ日のコントラストが美しい




 2週間ぶりに山頂まで登る。すっかり秋になったので、汗の出かたも少ない。空気もひんやりしている。太陽が南に傾いたためか、強くなったように感じる木漏れ日の陰影のコントラストが美しい。落ち葉とどんぐりの絨毯を踏みしめて登っていく。

 そんな落ち葉や灌木の間から、この時期に可憐な顔を出すのは、この山に多く自生する「コウヤボウキ(高野箒)」。白い筒状花が十数個房状にかたまった花。名前の由来は、高野山でこの枝を束ねて箒を作ったことからつけられたという。そしてこの山に自生する「カキ(柿)」の実の朱色が鮮やか。

2016年10月24日月曜日

どんぐり大豊作、子供たち大喜び



 今年は、「どんぐり(団栗)」が大豊作である。近年まれに見る大豊作。「リス(栗鼠)」を始め、山の動物たちは、今年の冬は食料の心配がなく、幸せな秋を迎えている。

 「森の幼稚園」で公園を訪れた子供たち。袋いっぱいに、いろいろな「どんぐり」、「ヤマグリ(山栗)」、山で一番大きな葉っぱ、「ホウノキ(朴の木)」の葉っぱなどを拾って、こちらも大喜び。


 一方、雑食の代表格である「イノシシ(猪)」は、冬に備えて食べ溜めでしょうか、ミミズや虫を探すため、苔の生えた地面や湿った地面のあちこちを掘りまくっている。その痕跡を見ると、毎年のことながら、「ああまた冬が来るんだな」と思う。

 秋晴れの空の下、園児たちは、この山に住んでいる動物たちのことを学んで、竈で炊いたご飯と豚汁をいっぱい食べて帰っていった。

2016年10月21日金曜日

秋のコントラスト、鮮やか




 「コブシ(辛夷)」の実の果皮が割れ、鮮やかなオレンジ色の種が出てきている。遠くからでもそのオレンジ色はよく目立つ。

 この公園でも、3月中旬から下旬の早春に、他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせる。「田打ち」の頃に咲くから、別名「田打ち桜」。

 その果実は「さや」に入った集合果であり、そのデコボコの形状が、子どもの拳に似ているところから、「コブシ」の名前がついたといわれている。それが、秋になるとあざやかな紅色に染まり、さらに秋の深まりとともに、割れてきたのである。「さや」の紅色、「種」のオレンジ色、おなじひとつの木で、空の青さも加えて、鮮やかなコントラストである。

2016年10月20日木曜日

鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき


 私の所属するボランティア・グループは、公園で行う近隣の小学校3、4年生の自然体験学習をサポートしている。今日、そのカリキュラムの準備をするために、森へ入っていった時のことである。小学生がウォーク・ラリーを行う予定の散策路のすぐ近くで、その角をロープに絡め、取れなくなってもがいている一頭の牡鹿を見つけた。鹿は母系社会で、普通、牡(オス)と牝(メス)は別々の群れで生活するが、多分9月~11月の繁殖期を迎え、牡が牝鹿の生活圏に入り込んできて、災難にあったと思われる。われわれにとっては、鹿はクヌギの葉や芽を食べてしまう天敵ではあるが、放置すれば、間違いなく死んでしまうので、そのままにするわけにもいかず、ロープを切ると一目散に山の中へと消えていった。

『 奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき 』
                    猿丸太夫(5番) 『古今集』秋上・215




 静かである。ウォーク・ラリーをする小学生がやってくるまでは、森の中は本当に静かである。しかし、耳を澄ませると、時折、野鳥の囀り、虫の鳴き声が聞こえてくる。それに混じって、「コン」という音も。団栗(どんぐり)が落ちてきて、ウッドデッキに当たる音である。目を上げると、「ガマズミ(莢蒾)」の真っ赤な実が ・・・。そんな静けさを、ゆっくりと味わいたいと思ったのも束の間、地響きを立てて、小学生の一団がやってきた。
   

2016年10月19日水曜日

頑張れ! ど根性クヌギ



 つい先日、クヌギの再生林をチェックしているとき、うれしい発見をした。ずっと芽が出る気配がなかったから、根も露出し、もう朽ち果てて枯れてしまったと思っていたクヌギの株(台場)より新しい芽が出ているのである。しかも、周遊路のすぐ脇の斜面にあって、鹿の食害からクヌギを保護するために張ったネットの区域外の場所。おもわず、「ど根性クヌギ」と名付けてしまった。いや、クヌギの萌芽力は強いと聞いてはいたが、これほど強靭だとは思っていなかった。うれしい発見、無事「台場クヌギ」として大きく育ってほしい。頑張れ! 育ったら、「天晴れ」あげましょう。(下の写真は、鹿除けネットを貼った結果、萌芽し、順調に生育している台場クヌギ)
  

2016年9月9日金曜日

雨水を貯める




 鹿の食害により、台場クヌギの新芽が食べられ、炭焼きの材料となるクヌギ林が危機に瀕している。クヌギ林を再生させるため、クヌギの苗を植え、鹿との神経戦をしながら、造林を図っていることは前に取り上げた。

 プラスチックの筒をかぶせる「ツリー・シェルター」を導入して、苗木を保護しているのだが、何本かの苗木は中で順調に生育し、シェルターの頭から葉が顔をのぞかせるまでになった。その一方で、この日照りのため、枯れかけている苗木もある。そこで、弱った苗に水を補給するために、雨水を貯める設備を設置した。いたってシンプルな設備で、大きな三角形の雨をうける「雨水簡易集水ネット」と、その端に付けられた雨水誘導ワイヤ、貯水タンク、支柱などで構成されている。

 上手く貯まるのかと半信半疑でもあったが、設置して1週間、台風10号による雨で、200リットルタンクには、70~80リットルほど溜まっていた。結果は上々である。クヌギだけでなく、エドヒガン桜も実生苗を育苗し、山に戻している。そちらにも、「ツリー・シェルター」とあわせて使えそうである。どうやらクヌギ苗の育苗、鹿対策、日照り対策に目処はついたようだ。
  

台風が過ぎて山には秋の気配が漂いだした


 朝方までは台風の影響で、雷鳴とはげしい雨。9時頃には台風一過、青空が見えだした。雨に濡れ、すっかり涼しくなり登りやすくなった山道を、今日の山仕事へと向かう。もうセミの鳴き声は聞こえず、夜半の雨で落ちた「ドングリ(団栗)」が道に散らばっている。自生する「山栗(柴栗)」の実も大きく膨らんで、秋の気配が少しづつ漂いだした遊びの山。
  

2016年8月21日日曜日

役者やのう ・・・


 私の住んでいる住宅地あたりでは、「クマゼミ(熊蝉)」と「ミンミンゼミ(ミンミン蝉)」の覇権争いが激しい。「クマゼミ」が勝利を収めているように思うが、遊びの山では、まだ「クマゼミ」の鳴き声は殆ど聞こえず、まだ圧倒的に「ミンミンゼミ」の天下である。「ミ~~ン、ミ~~ン」と、ひときわ大きな合唱が、森に響き渡っている。それに加えて、「ツクツクボウシ(つくつく法師、寒蝉)」の独特の鳴き声も始まった。

 山遊びの途中で見かけた「ミンミンゼミ」。羽化したばかりであろうか、まだ緑色の頭から胸部にかけての紋様が、まるで惚れ惚れとする歌舞伎役者の隈取のように美しい。しかし、近年の急速な温暖化とあいまって、「クマゼミ」の北上・東進が目立っているというから、「クマゼミ」の天下になるのも時間の問題か ・・・。

 森に響き渡るセミの鳴き声。一斉に鳴き止んだときに訪れる束の間の静寂。そんな間に音楽に似たものを感じる。

2016年8月20日土曜日

剣豪チョッキリ虫の試し斬り


 お盆休み明けの猛暑の中、頂上付近の眺望を妨げているため、写真奥の先々週伐採したが、懸りになっていた「アラカシ(粗樫)」の大木をチルホールで倒す。枝を伐って処理をして今日の作業を終わる。長袖、長ズボン。汗ビッショリであるが、日差しはすこし柔らかく、ふもとのダム湖から上がってくる風がここちよい。お互いにニュースでも話題になっている「マダニ(真蜱)」の点検をして下山。


 途中、「アラカシ」や「コナラ(小楢)」の枝が切り落とされいるのに気がついた。周りを見ても、他には切り落とされた枝も見当たらないし、卵を産み付けるどんぐりもまだまだ小さい。さすれば、「ハイイロチョッキリ」、剣豪チョッキリ虫の試し斬りというところか ・・・。
  

2016年8月7日日曜日

この風景が定着しなければいいが ・・・


 遊びの山の尾根からの眺望。近隣の山で、かなり目立つのは、緑の中の茶色。「ナラ枯れ」である。妻も車の中から見つけては、私に聞くくらいだから、かなり目立つのであろう。京都ルートといわれる京都地方より、3、4年前にこの地域まで広がり、去年あたりがピークだと言われ、その影響が今年出ているようだ。



 「ナラ枯れ」とは、「ナラ菌」というカビの仲間の病原菌と、その病原菌を媒介する「カシノナガキクイムシ」という体長5㎜ほどの昆虫によって、ナラ類、シイ、カシ類の樹木を枯らす「樹木の伝染病」である。「カシノナガキクイムシ」は、病原菌を体内に入れて運び、夏から秋に樹木に無数の穴をあけ、卵を産み付け、翌年の6、7月にその幼虫が羽化し、また新しい樹木に卵を産み付け ・・・といったことを繰り返すのである。ナラ菌は孔道を伝わって蔓延するため、水分が上がらなくなり、木が最も水を必要とするこの時期、真夏から晩夏にかけ、水が上がらないので、急速に葉が萎れ、茶色や赤茶色になって枯れてしまう

 被害に遭っても、全部が枯れるまでには至らないのであるが、「ナラ枯れ」までになった「コナラ(小楢)」の被害木が、先日の山作業でも何本か見つかった。近隣の山に比べると数は少ないので、対策はそれなりに効果があったと見るべきだろう。しかし、昨年対策漏れの被害木から羽化し、新たに被害を受けた木もいくつか見つかっている。孔を開けられた樹皮から樹液が流れ出し、根元にはフロスと呼ばれる木の粉が堆積している。

 これが定着し、見たくない夏の風景にならないことを願うばかり ・・・。

 今年から、8月11日は「山の日」である。
  

2016年8月6日土曜日

アラカシを伐った途端、森は明るくなった


 暑い。この日集まった9人でゆっくりと山頂へと向かう。今日の作業は、この山の森一帯に多く生育しているが、山頂付近の森を暗くし、眺望を妨げている樹齢数十年の「アラカシ(粗樫)」の伐採である。「アラカシ」は、照葉樹林の構成種で、ブナ科コナラ属の常緑広葉樹。人里近くの雑木林に多く見られ、人為的攪乱にも強いという。

 樹齢数十年ともなると、もちろん手では伐れないので、チェーンソーを使う。写真でも明暗がわかるように、伐った途端、夏の強い日差しが地表まで差し込んで、周りがパッと明るくなる。まだまだ伐らねばならない「アラカシ」は多いので、しばらくはこの作業が続きそうだ。


 伐った「アラカシ」の枝先にはもう小さな「ドングリ(団栗)」がびっしりと実っている。この様子では今年はドングリは豊作。猪、鹿、リスなども餌に困ることはなさそう。
   

2016年7月31日日曜日

どんな味? マンゴーみたいな味です


 久しぶりに山頂まで上がり、付近の間伐を行う。汗だくで上がってきたが、木漏れ日が目にやさしく、上昇気流による湖面からの風が心地よい。うるさいくらい蝉が鳴いているが、目立って聞こえるのは「ミンミンゼミ(ミンミン蝉)」。我々の住宅地と違って、まだまだ「クマゼミ(熊蝉)」に覇権を奪われてはいないようだ。ひとしきり伐採作業を続けて、この暑さの中、早々に山を下る。この公園に多く植わっていて、初夏に目を楽しませてくれた「ヤマボウシ(山帽子、山帽子)」に実が付いてるのに気がついた。秋になると、赤く熟れたあの味を想像してしまう。どんな味かって? マンゴーみたいな味です。