2016年4月19日火曜日

これも桜の仲間です


 「ウワミズザクラ(上溝桜)」が咲きだした。試験管を洗うブラシのような形をしているので、一見ちょっと桜には見えないが、「バラ科ウワミズザクラ属」の落葉高木。 地味ではあるが、れっきとした桜の仲間である。和名は、古代の「亀卜(亀甲占い)」で溝を彫った板(波波迦)に使われた事に由来するという。この山では、よく似た「イヌザクラ(犬桜)」がちょっと遅れて咲くが、この桜が散ると黄金週間(ゴールデン・ウィーク)である。


 昨年暮れに伐採した「クヌギ(櫟、椚)」の根元から新芽が萌芽している。一番の大敵は鹿。鹿にやられないうちにと早速ネットを張ってもらう。花、緑、蝶、野鳥 ・・・、自然の中での作業が楽しくなる季節がやってきた。
    

2016年4月10日日曜日

山の作業は忘れて、今日はゆっくりとお花見を ・・・



 今日も上々の天気。遊びの山を活動拠点とするボランティアクラブとの懇親お花見会である。周辺を整備した「エドヒガン(江戸彼岸)」は散ってしまって、いま、そこのの主役は、この山にやはり多く自生している「ヤマザクラ(山桜)」である。いつもは山作業をするため、目的地へと急ぐばかりであるが、今日は作業は一切忘れて、ゆっくりと花を楽しんで回る。「ヤマザクラ」といっても、咲く時期や色、花の大きさなど微妙に違っているのに気がつく。そして、見なれない名前の花も目についた。

 そんな見なれない桜に似た花の一つは、バラ科の植物で、「ザイフリボク(采振木)」。別名「シデザクラ(四手桜)」とも呼ばれる。4~5月頃に白い花を咲かせるが、細長い花弁をつけた花が「采配」に似ていることから、「采振り木」の名があるという。
 

 「ユスラウメ(梅桃、山桜桃梅)」。「ウメ」という名を持つが、バラ科サクラ属の落葉低木の果樹。「サクランボ」に似た赤い小さな実をつけるが、この実で作った梅酒が絶品であると先達は言う。


 「コバノミツバツツジ(小葉の三ツ葉躑躅)」。山頂近くには群落もあるが、林の中で見る淡紫色の花の色には、本当に魅了される。ビオトープには、なんの種類かはわからないが、この時期なら「ヒキガエル」でしょうか、夥しい数の「オタマジャクシ」が群れている。

お花見を終わって、もちろんそのあとは楽しみは、お弁当。
  

    

2016年4月2日土曜日

10年がかりでクヌギを育てる



 周辺の整備も間に合い、やっと咲き出した「エドヒガン(江戸彼岸)」。そんな桜を遠目に見ながら、「クヌギ(椚、櫟)」の苗とそのドングリを再生林に植える。我々が行っている炭焼きは、かっての先人たちが里山としてずっと昔から利用していたクヌギ林のクヌギを材料としている。伐採した後も、株から新しい芽が出て、8~10年くらいで炭材としてちょうど手頃な太さに育つ。これを里人は、「台場クヌギ」と呼んで、成長しては伐採するということをずっと昔から、繰り返し繰り返し行ってきた。しかし最近その新芽が育たなくなってきたのである。最大の原因は、鹿の食害である。それに株の老齢化、最近の豪雨による表土の流出などが重なっていると考える。このまま行けば、クヌギの入手が困難であるのは目に見えているので、ドングリとそれから育てた苗を植え付ける活動を始めた。

 太閤秀吉の時代からお茶席で重用されてきた菊炭。その伝統の技術を守っていこうとしている我々の活動。材料であるクヌギを絶やすわけにはいかないのである。結果がでるのは10年後。今から毎年少しずつでも育てていくつもり。10年! さて私はどうなっているのでしょうか ・・・。

2016年4月1日金曜日

桜づくしの山  ~天空のソナタが聴こえる~



 いよいよ我が遊びの山でも桜の饗宴がが始まりました。まずは昨年川西市の天然記念物に指定された「エドヒガン(江戸彼岸)」桜の群落。2月半ばより1ヶ月近くかけて周辺を整備しただけに、見通しが良くなり、一層鮮やかに、美しくなったことに、苦労の甲斐があったとクラブ員一同も感激。やはりこの山の桜の主役は、「エドヒガン(江戸彼岸)」。



 「エドヒガン」の他にも、何種類もの桜があります。知明山への登り口にある「ソメイヨシノ(染井吉野)」。「ソメイヨシノ」の中では、この山で一番早く咲く。まだ若木であるが凛として咲く孤高の姿が美しい。「オオシマザクラ(大島桜)」。桜餅に使われるのはこの桜で、葉が大きいのが特徴。「エドヒガン」と並んで、「ソメイヨシノ」の親としても知られる。そしてこの山にも多く自生する「ヤマザクラ(山桜)」も咲きだした。桜の饗宴が楽しめるのも、たぶんこの1週間。そして一休みして、「ウワミズザクラ(上溝桜)」、「イヌザクラ(犬桜)」へと続いていく。