2015年4月23日木曜日

まるでブラシのようですが、これも「桜」です



 

 いよいよ遊びの山の最後の桜、「ウワミズザクラ(上溝桜)」が咲きだした。上の写真は数日前、駐車場の脇に咲き始め、今が満開のもの。ご覧のように、ブラシのような特徴的な花の形がよくわかる。なぜこれが桜なのか?というような、一見、とても桜とは思われないような形をしている。下の写真は先日、周辺を整備した斜面にある「ウワミズザクラ」の大木。周遊する自然観察路から目立って見えるようになったが、この木はまだまだ蕾。開花にはあと一週間くらいかかりそうである。

 「ウワミズザクラ」が属するのは、「イヌザクラ(犬桜)類」。「イヌ」とは、一般的につまらないもの、役にたたないものを指すが、この「サクラ」の仲間はいずれも小さくて多数の白い花が総状につき、ほかの桜に比べ、派手さや豪華さはないので、「イヌザクラ」という名がつけられたと言われている。和名の「ウワミズザクラ」の由来は「上溝」で、「溝」とは占いに最も多く用いられたカメの甲羅(亀甲)につけられた溝を指し、「ハハカ(波波迦;ウワミズザクラの古名)」を燃やし、その上で亀甲を焼いて、ひび割れの形で収穫を占ったという。そのことから、「上溝(ウワミゾ)」が変化して「上溝(ウワミズ)」となったという。「古事記」あたりにも、その辺のことが記載されているとか ・・・。古くから「桜」が日本人の生活と密接な関係があったということが窺える。(WikipediaなどNET参照)
  
  

2015年4月17日金曜日

続・迎えてくれたのは ・・・



 遊びの山、今日迎えてくれたのは、「アオダモ(青梻)」(別名:コバノトネリコ)の花。材質は堅く強いが、粘りがある。そのため、日本ではプロ野球で使われる木製バットの原料としてよく知られる。日本でのバット材としての需要は、年間20万本以上あり、過去計画的な植林・伐採が行われなかったことから、バットに適した高品質な「アオダモ」の確保が困難になっているという。遊びの山でも、自生はしているが、数は多くなく、バットにするにはまだ細いようだ。

 満開の「コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)」や「アオダモ」に囲まれながら、「カシノナガキクイムシ」の侵入により、立ち枯れ(ナラ枯れ)の被害を受けた「コナラ(小楢)」の伐採と被害拡散防止の処理に精を出す。
  
  

2015年4月10日金曜日

一昨年周りを整備した桜、今年は ・・・


 昨日の真冬のような寒さも今日は和らぎ、曇りがちながら絶好の山作業日和。今日の作業は、「カシノナガキクイムシ」に起因する「ナラ枯れ」によって立ち枯れてしまった「コナラ(小楢)」の伐採と処理である。幼虫が羽化する6月が来る前に伐採し、切り株と伐採した木とをビニルシートで覆う処理をしておかねばならない。ここしばらくはそんな作業が続く。

 写真は、2年ほど前、山頂近くの道からよく見えるようにと、周辺を苦労して整備した「ヤマザクラ(山桜)」の大木。今年も見事な花を付け、周囲を圧倒してその存在感を示している。整備した甲斐のあったことに仲間一同は大満足。

 そして、山一面が淡紫色に染まるほど満開の「コバノミツバツツジ(小葉の三葉躑躅)」に囲まれながら、気持ちよく今日の作業を終えた。

2015年4月2日木曜日

天空のソナタが聴こえてくるようだ



 遊びの山の「エドヒガン (江戸彼岸)」がいよいよ咲き始めました。「天空のソナタ」が始まったのです。「ソメイヨシノ(染井吉野)」の一方の親で、樹齢1000年とも言われている。日本にある有名な桜の古木のほとんどは、この「エドヒガン」であると言われている。花の色は淡い紅色で、花径は15~25ミリくらいの小輪一重。「ソメイヨシノ」に比べ、華やかさ、豪華さにはかけるが、私はこの楚々とした感じがたまらなく好きである。見上げると「天空のソナタ」が聴こえてくるようだ。この桜、兵庫県では希少種の桜でもあり、近辺の「エドヒガン」は川西市の天然記念物にも指定されているが、この山にも群生している場所がいくつかある。しばらくは、近隣も含めて「エドヒガン詣で」の日が続く。

 そして、桜の影になりがちだが、忘れてはならないのが「シデコブシ(四手辛夷)」。こちらも、「エドヒガン」とならんで、我々の目を楽しませてくれる。