2016年8月7日日曜日

この風景が定着しなければいいが ・・・


 遊びの山の尾根からの眺望。近隣の山で、かなり目立つのは、緑の中の茶色。「ナラ枯れ」である。妻も車の中から見つけては、私に聞くくらいだから、かなり目立つのであろう。京都ルートといわれる京都地方より、3、4年前にこの地域まで広がり、去年あたりがピークだと言われ、その影響が今年出ているようだ。



 「ナラ枯れ」とは、「ナラ菌」というカビの仲間の病原菌と、その病原菌を媒介する「カシノナガキクイムシ」という体長5㎜ほどの昆虫によって、ナラ類、シイ、カシ類の樹木を枯らす「樹木の伝染病」である。「カシノナガキクイムシ」は、病原菌を体内に入れて運び、夏から秋に樹木に無数の穴をあけ、卵を産み付け、翌年の6、7月にその幼虫が羽化し、また新しい樹木に卵を産み付け ・・・といったことを繰り返すのである。ナラ菌は孔道を伝わって蔓延するため、水分が上がらなくなり、木が最も水を必要とするこの時期、真夏から晩夏にかけ、水が上がらないので、急速に葉が萎れ、茶色や赤茶色になって枯れてしまう

 被害に遭っても、全部が枯れるまでには至らないのであるが、「ナラ枯れ」までになった「コナラ(小楢)」の被害木が、先日の山作業でも何本か見つかった。近隣の山に比べると数は少ないので、対策はそれなりに効果があったと見るべきだろう。しかし、昨年対策漏れの被害木から羽化し、新たに被害を受けた木もいくつか見つかっている。孔を開けられた樹皮から樹液が流れ出し、根元にはフロスと呼ばれる木の粉が堆積している。

 これが定着し、見たくない夏の風景にならないことを願うばかり ・・・。

 今年から、8月11日は「山の日」である。
  

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