2013年1月25日金曜日

爺さんたちは柴刈りに ・・・


 いつもどおりの山遊び。今日の作業は、この週末から始まる第二回目の炭焼きに必要欠かせないバイタ(柴を束ねたもの)づくり。窯木を採った残りの細い枝や雑木を束ねて作るのである。

 まず、いつものように山頂まで登る。深々とした落ち葉の絨毯を踏みしめながら登る。このうえもなくよく晴れた青空。気温は2.5℃であるが、ぽかぽかと太陽が体を暖めてくれる。すぐに汗ばんでくるほどである。姿は見えないが、耳を澄ませば、この山に多く生息している「コゲラ(小啄木鳥)」か、「アオゲラ(緑啄木鳥)」であろう、「コン、コン、コン ・・・」とリズミカルに樹をつつく音が響いている。

 そして、登る山道の傍らには、「コウヤボウキ(高野箒)」の種子がタンポポのように ・・・。花が咲くのは秋、今は枯れてはいるが、その長い冠毛が陽光に光る様は、枯れてもなお、意外と美しいのである。「コウヤボウキ」の名は、高野山で「コウヤボウキ」の茎を束ねて箒を作ったことに由来するという。



 そして、落葉樹がすべて葉を落とした林の中で、一際目立つのは「ヤマコウバシ/山香ばし」。葉を揉むと芳香があるため、この名がついたらしいが、この木はなんといっても、冬になっても葉を落とさない事である。「落ちない」ことから、「受験生のお守り」ともされる由縁である。黄褐色に紅葉し、葉の一部は落とすものの、ほとんどの葉は枝に付いたままで冬越しする。だから夏の間はその存在がほとんど目立たないが、この季節になると目立つので、すぐわかるのである。これを、したたかとみるか、しがみついているとみるか、見方は分かれるが、我々爺さんたちは、わが身に重ねて見ているのである。

  山頂から下り、クヌギ林でせっせとバイタ(柴)作りに励む。75歳を筆頭とする爺さんたちは今年もバイタリティにあふれ、したたかで、粘り強く、しかも陽気で元気である。
  
  

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