2021年11月22日月曜日

炭焼き入門講座(7) 窯入れ いかにぎっしりと詰められるかが腕の見せ所

 

  

 炭焼きの初日、「窯入れ」は安全祈願の神事から始めます。これから2週間の炭焼きを安全に、そしていい炭が焼けるようにと、手を合わせ、頭を垂れます。


 窯入れの作業は、窯木は、太さ毎(特太、太、中細)に、そして割り木、雑木などに仕分けして置かれた場所から、窯内の作業者の要求に応じて、手渡しで窯内に入れていく。

  

 窯木は細い方を下にして、できるだけ垂直になるよう、かつぎっちりと隙間が少なくなるように詰めていく。これは「炭焼きの原理」の項でも述べたように、できるだけ窯内の空気(酸素)の量を少なくするためである。空気の量が多ければ、蒸し焼きではなく、窯木は燃えて灰になってしまう。窯の奥、壁の周囲には細い木、曲がり材を置き、中央には中太の窯木、およびタグをつけた標準木を置く。ドーム部の窯の縁には藁を、バイタは窯木の上部に、可能なかぎり、ぎっちりと詰めていくことが肝要。ここが窯内での作業者の腕の見せ所、炭の出来栄えに反映します。良炭率の算出、窯内での炭化現象推測の手がかりのため、窯入れ時に入れた窯木(特太、太、中、細、割り木、雑木)の数を数え、計数表に記入する。バイタ、藁の数も併せて記入する。

 最後はできるだけ細木、割木を詰め、入り口には、隔離用トタン板の倒れ防止のため太い窯木を置く。わずかな窯焚きのスペースを残して、トタン板で窯内と焚き口とを分離する。これで「窯入れ」は一応終わりです。

 この後は、窯木などを乾燥させ、また、窯に異常がないかなどを確かめるために、30分~1時間ほどの予備燃焼を行います。我々は、この時、古式に則り、自作の火打石と火打金を使って採火をし、焚口へ火をつけます。意外と簡単に採火できます。

 こうして、第一日目の作業、「窯入れ」は終了です。





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