2019年2月10日日曜日

炭物語最終章は



 年明けから始まった炭焼きがやっと終わった。炭焼き塾の参加者に茶を嗜む方がいて、「窯出し(炭出し)」のあと、感謝の印にと、我々が焼いた菊炭と七輪で、茶釜に入れた湯を沸かし、抹茶を振舞っていただいた。炭窯の脇が野点の場に変わる。窯から取り出したばかりの「バイタ」の炭で炭点前も設え、小さな軸も炭小屋の扉に掛け、華やかさや優雅さは全くないが、心がこもる野点の一服だった。まさに、炭焼きの最終章、10年かけて「クヌギ(櫟、椚、国木)」を育て、2ヶ月かけて、伐採して「窯木」にし、2週間焼いて「菊炭」にする。そして、その炭で湯を沸かし、お茶を頂く。そんな手間暇かけた贅沢な、炭物語、ここに完結である。そして、また新しい炭物語を始めようとしている。
 

 そうそう、肝心の炭の出来は、ほとんどの窯木が、欠けたり崩れたりせずに出てきて、良炭率90%超という、素晴らしい出来栄えであった。やっとノウハウを掴めた気もする。そんなこともあって、いや、いただいたお抹茶の美味しかったこと。

    

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