2016年1月21日木曜日

雪景色を見ながらくどさしを終える ~炭焼、3~5日目~



 炭焼き、3、4、5日目は平日のため、一般参加者はなく、我々クラブメンバーだけで炭焼きをすすめる。3、4日目は窯口で薪を燃やすことはなく、十分に温度をあげた窯内で、窯木の自己熱分解、すなわち炭化を促進させる。いわばじっくりと蒸し焼きをする時期。わずかな空気穴を設け、窯口や煙道の温度を測り、煙の量や色、木酢液の量などを見ながら、炭化の進み具合を推定する。炭化が不十分だと生焼けの多い出来の悪い炭になり、炭化がすすみすぎても、灰になる部分や崩れた部分が多い炭になってしまい、我々が目指す「菊炭」とは程遠い出来栄えとなってしまう。ある時点で、空気を完全に遮断し、これ以上炭化を加速させないため、「くどさし(くど=竃、鎖し=閉鎖する)」を実施する。「くどさし」後は、ほとんど無酸素の中で熱分解がゆっくりと進み、やがて分解、炭化が完了し、窯は徐々に冷えてゆく。

 その「くどさし」を予定していた日が5日目の今日。(写真上は3日目、下は5日目) じっくりといい炭を焼こうと思い、例年より1日遅く、「くどさし」を設定していたので、あいにく今シーズン初の積雪とぶつかってしまった。予報では、遊びの山付近は積雪エリアのちょうど南端にあたっている。朝起きてから公園へ電話を入れると、スタッドレスを履いた4駆でも上がるのがやっとという状況なので、やむなく集合を12時に延期する。最悪は徒歩で上がっても「くどさし」をしなくてはならないと決心する。幸いにも雪は止み、日が照ってきた。やれやれである。昼から温度測定を繰り返し、「くどさし」にこぎつけた。あとは10日後に窯を開けるばかり。久しぶりに見た煙突からの薄い青、美しい「浅葱色(あさぎいろ)」の煙。きっといい炭に ・・・。

  

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