2015年11月23日月曜日

今年もクヌギ伐採を始める


 来年1月から始まる炭焼きに向けて、炭材となる「クヌギ(椚、櫟)」の伐採を始めた。なぜこの時期にクヌギを伐採するのか? それは、葉が枯れ、もう水分を上げなくなったこの時期が一番伐採に適しているからである。今回伐採を計画している区域は、平成18年に伐採した区域である。その後萌芽した枝が育ち、7年経つと炭材として使えるくらいの太さに育つ。台場クヌギを伐る位置は、古来より台場の株から「一寸」と言われており、其の位置にチェーンソーを入れて伐採する。伐採した幹は、枝を払い、我々の窯の大きさに合わせた約80cmの長さに玉切り(輪切り)する。これが、「窯木(かまぎ)」とよばれる炭の材料となる。我々の窯で、太さにもよるが、だいたい窯木が1回の炭焼きで400本ぐらい入るのである。今年は2囘の炭焼きを予定しているので、800本近くの窯木を準備しなくてはならない。


 払った枝はさらに細かく切り、50cmほどの長さにして束ね、柴木にする。これは「バイタ」と呼ばれ、窯木の炭焼きの初期の段階で、窯内の温度を上げ、熱の廻りをよくするために窯木の上に詰め込むものである。1回の炭焼きで80~100束ほど必要とする。

この伐採、窯木作りが、炭焼きの工程の中で、もっともキツイ作業である。我々は定年をとうに過ぎた爺さん婆さんのボランティア・グループ、体力的にも相当落ちてきているため、急斜面での伐採作、窯木降ろしは安全第一が最優先、そして長時間の作業はきつくなってきているため、どうしても小刻みで日数を要するようになってきている。去年から炭を焼く窯数も3窯から2窯に減らしたが、それでも伐採に4日間、窯木作り、窯木降ろしに6日間ほどを考えている。森の中で窯木を作る作業はたちまち汗ビッショリであるが、この上なく爽快で達成感もあるからやめられない。
  

  

2015年11月8日日曜日

炭焼きへ始動開始!


 早いもので一年があっという間に経ち、もう今年の炭焼きの準備を始める時期になった。今年度の炭焼きは2回を予定。第1回は平成28年1月16日から、第2回は1月30日からと決まっている。まず最初にすべきことは、菊炭の材料である台場クヌギの再生林を調査し、2回分の炭焼きの材料を確保するための、伐採するエリアを決めることである。この日は、平成18年、平成19年に皆伐したエリアを調査。写真のように切り株の脇から萌芽し、手頃な太さに育っている。1回の炭焼きで窯木は350本程度必要なので、700本の窯木が採れるかどうか見極めるための大事な調査である。さて、得られたデータを基に早急にエリアを決めなくてはならない。

それよりもっと大事なことは、炭窯が今年もまた炭焼きに使えるかどうかを点検しなくてはならない。それは炭焼きを生業としているプロにお願いしている。この山に多くあり、常緑で他の樹木の成長をさまたげているので、いつもは伐採の真っ先の対象木となる雑木、「ヒサカキ(非榊)」の実も宝石のように色づいた。


  

2015年10月28日水曜日

こんな実をつける木を探して名前を書いてください




 「こんな実をつける木を探して名前を書いてください」 兵庫県がカリキュラムに組み込み、推進している「自然(里山)体験学習」、わが遊びの山でも「自然(里山)体験学習」のために多くの子供たちがやって来る。今日の私たちはそのサポート。近隣の小学校から、今日も100名ほどの子供たちがやってきた。カリキュラムは、ウォークラリーと木のコースター作り。この公園での里山に関連した問題を解きながら、精一杯遊んで、学ぶ。子供たちは、楽しかったと口々に言いながら帰っていった。じいさんたちはそれだけで満足。

 さて、答えは上から、「クヌギ(椚、櫟)」、「ユズリハ(楪、交譲木または譲葉)」、「サンシュユ(山茱萸)」。

   

2015年10月12日月曜日

季節はずれですが、桜の話題です




 わが遊びの山に、絶滅危惧種の「エドヒガンザクラ(江戸彼岸桜)」が自生する群落がある。この群落とこの山を貫いて走る「多田銀銅鉱脈」の露天掘り跡、点在する「間歩(まぶ)」群が、今年の9月、川西市の天然記念物に指定された。「エドヒガン」としては、この地域では4例目の指定である。

 それを記念して、北摂里山のエドヒガンの魅力や、今回の天然記念物指定の経緯、今後の保全活動や他の群生地との連携等について考えるため、「エドヒガンシンポジウム&観察会」が開かれた。私も公園の活動団体を代表して、パネル・ディスカッションのパネラーの一人として出席した。

 我がクラブは、山の手入れ、ナラ枯れ対策、クヌギ再生林の保全と炭焼きなどに多くの時間を割き、「エドヒガン」に関しては、実の採集、発芽、育苗程度のことしか取り組んでこなかったのが実情。全体を通じて、先輩事例の話を聞くと、「まっ、大変だなあ」という印象が先に立ったが、天然記念物としての意義、先輩の事例、課題など今後の保全等のあり方を考える上で大変参考になった。が、立派な活動の先進事例を聞いて、大きなプレッシャーを感じたことも事実。今回の指定を受け、また一つ「エドヒガン」の保全という山遊びのテーマが増えそうだ。

 シンポジウムの後、観察会があったが、天然記念物に指定された「エドヒガン」の群落、今はこんな観察会でもないと訪れる人もなく、木漏れ日の中で来年の春が来るのをひっそりと待っている。家に帰ってから、昨年6月山で採集した「エドヒガン」の種を直播きし、この春発芽した苗を30株ほど、育苗ポットに植え替えた。いずれは山へ戻すつもりである。大層なことは考えずに、まずこんなことから積み重ねていこうか。


  

2015年9月30日水曜日

山のいたずら書き、犯人は誰?


 森の自然観察路に設けられたウッド・デッキに表面を擦ったような妙な模様のいたずら書き。さて、これは? 目撃者がいないので確証はないのだが、衆目の一致するところ、犯人は「イノシシ(猪)」。この山にも生息していますが、ほとんど昼間は姿を見せない。生態もよくわかっていないらしいが、基本的に何でも食べる雑食性で、枯葉が堆積した地面や腐った切り株を掘り返して、ミミズ、昆虫、ネズミ、ヘビなどの餌を漁った痕があちこちにあり、また、いわゆる「ヌタ場」、泥のある水たまりで、泥に体をこすりつけて転げ回る、いわゆる「ぬたうち」を行った痕跡があることで、何頭かのイノシシが生息しているがわかる。そんなイノシシ、嗅覚は犬並みに優れているらしく、あちこちを鼻をこすりつけて嗅ぎ回る習性もあるとか。虫などはいないだろうに、何を嗅ぎまわったかはわからないが、その痕であろう。まっ、遊びの山からの「ラブレター」とでも思っておきましょうか。
  
  

2015年9月25日金曜日

小雨の中で「カシノナガキクイムシ」を数える



 びっしりとシートにくっついているのは「カシノナガキクイムシ」である。今日の山遊び、我が森の天敵、「ナラ枯れ」の原因となる「カシノナガキクイムシ(以下カシナガ)」対策の検証ということで、小雨の中、粘着シート(写真右 アース製薬「カシナガホイホイ」)を剥ぎ、カシナガの数を数える。

 今年5月末、「ナラ枯れ」対策として、被害木の「コナラ(小楢)」に巻いた粘着シートを、羽化が終わっているこの時期に剥ぎ、被害木の中で何匹くらいの「カシナガ」が孵化し、その飛散を止めることができたのか確認するための作業である。この日シートを剥いだら、体長約2~3mmの「カシナガ」が被害木あたり約1000匹くらい確認できた。この森は殺虫剤などを使うことはできないので、少し時間のかかる話であるが、これを繰り返していけば、被害の蔓延は防ぐことが出来るはず。そう思いつつ小雨の中、この小さな虫を数え、新たな被害木を探す。

 ところで話は変わるが、シルバー・ウィーク、天候に恵まれ、キャンプやBBQも盛んだったようで、少しもったいないが、クヌギの炭でのBBQは最高に美味かったと息子からの報告。そうでしょう、そうでしょう ・・・。
   
   

2015年9月21日月曜日

じっとこっちを窺うのは ・・・


 森の中からじっとこちらを窺うのは「タヌキ(狸)」。毎年行っている「森の幼稚園」のウォーク・ラリーのひとこま。今年は、二つの幼稚園の園児90名ほどが集まった。小学校3、4年生と行う「自然体験学習」の雰囲気とはまた違って、可愛らしいし、そして喧しい。我々のお手伝いは、この山に住むいろいろな動物探しと、どんぐりなど木の実の採集。とはいえ、実際の野生動物などにお目にかかることはなかなか難しいので、イラストの看板を森の中に置いて、それを探してもらうという趣向。それともう一つ大事な仕事は、約100人分のご飯と豚汁の用意である。幼稚園児とはいえ、その食欲たるや旺盛で、5kgづつ二つの釜で10kgも炊いたご飯、大鍋に用意した豚汁、全て完食であった。午後からは笹舟を作り、丘の流れで遊び、広い芝生の広場を駆け巡る。前日の土砂降りとうってかわった青空。子供たちの喜ぶ姿を見るのは楽しい。少子化の中での「財(たから)」。無事に育ってくれますように ・・・。

 広い芝生の中でひときわ目立つ美しい紫の実は、「サワフタギ(沢蓋木)」。こちらもこの時期、この山に実る美しい財(たから)のような木の実。


   

2015年9月19日土曜日

土砂降りの雨の中でエドヒガンを調査する


 我が遊びの山にある「エドヒガン(江戸彼岸)」桜の群落が川西市の天然記念物に指定された。それに伴い、「エドヒガン」群落の現状を把握し、基礎データとして整理し、今後の保全の在り方を検討するための資料を作成するために、「毎木調査」を専門家の指導で実施した。調査項目はGPSによる位置の確定、15mの測竿を使っての樹高測定、巻尺による地上1.2mでの胸高周囲測定などである。作業開始時は小雨であったが、ほどなく土砂降りに。測定と言っても、写真のような開けた緩斜面なら比較的容易であるが、この山の「エドヒガン」の多くは、急な谷筋にあり、樹木が生い茂って見通しの極めて悪い場所にある。しかも30mを超えるような樹高を持つものもあり、土砂降りの中で、足を取られないように気を付けながら、なんとか調査を終えることができた。

 結果は、16株、29本、Max樹高31m、Max胸高周囲176.5cm。最大のエドヒガンは樹齢80年ぐらいと推定される。

 本来ならゆっくりとコーヒーを飲んで過ごしている雨の午後のひととき。土砂降りの雨の中で皆、「しんどい、えらい」を連発しながら、急坂の山中、エドヒガンを調査する。これもまた達成感もあり、終えてみれば、楽しみの一つに数えられる。

2015年9月11日金曜日

急速に秋が深まりそうな感じがする



 しばらくの間続いた鬱陶しい長雨も台風18号の通過とともに一応終わったようだ。栃木の方では大変なことになっている。お見舞い申し上げます。さて、長雨のため、わが遊びの山はすっかり「きのこの山」と化している。いままでもこの山で見かけた鮮やかな色の茸や、変わった形の茸を紹介したが、今日見かけたのは、同心円状の縞模様が鮮やかで、その自然の造形の見事さが見てとれる、「カワラタケ(瓦茸)」。切り株などに多数群がって生えるが、肉質は非常に硬く、調理しても食べられないという。

 そして、木の実。この山で一番大きな葉を持つ「ホオノキ(朴の木)」。その葉と同じように、大きな実も目立つようになった。今年は急速に秋が深まっていきそうだ。
  
  

2015年9月4日金曜日

このクレーターは ・・・



 炭窯のドームにできた無数のクレーター。これは「ウスバカゲロウ(薄翅蜉蝣)」の幼虫、「アリジゴク(蟻地獄)」(幼虫の写真はNETより拝借)の巣である。炭窯ドームの上には屋根があるので雨風を避けることができ、また砂地のため、巣を作るには絶好の場所である。そして、厄介なことに、幼虫を狙ってか、イノシシがほじくり返した痕もあった。今まではこんなことはなかった。なにか異変でも起こっているのだろうか。いずれにせよ、ドームが崩れたら炭焼きはできなくなる。対策を考えねば ・・・。

 子供の頃、この巣を見かけたら、すり鉢の底を掘って、「アリジゴク」を捕まえ、瓶の中に入れ、アリなどの小虫をいれて捕虫の様子を観察し、夏休みの宿題のレポートとしたものである。子供の科学離れか、そんな小学生も少なくなったような気がする。もっとも、「アリジゴクは、羽化時まで糞だけでなく尿も排泄しない」という通説を覆す発見を、2010年に小学校4年生がしたことが大きな話題となったこともあった。やはり、興味や好奇心、疑問を持って自然向き合い、観察するということが大事なんだ。