窯入れ、窯焚き、2日間の蒸らしと順調に炭焼きを進めてきた5日目は、工程の中で最も重要な炭の出来ばえ、品質を決める「練らし(精錬)」、「くどさし」の作業。
窯の天井温度が約500℃、煙道口温度が約230℃程度になったのを見はかって、焚き口の空気調整口を全開にして空気を送り込み、一気に温度を上げ、不純物や水分を排出します。これを「練らし(精錬)」と言います。1時間~2時間程度の「練らし(精錬)」のあと、天井温度が600℃、煙道口温度が300℃、煙道からの煙が「浅葱色」もしくは無煙になったのを確認して、焚き口、煙道口、天井口を砂で覆い、酸素の供給を絶ちます。
炭化がほぼ完了しているので、これ以上空気を供給すると、せっかくできた炭が燃えて、灰になってしまうからです。これを「くどさし」と言います。「くど」とは、関西でいう「おくどさん」、「竈(かまど)」のことで、これを「鎖す」から「くどさし」と言います。
あとは、炭窯が自然に冷めるのを待ってから炭を取り出す「窯出し(炭出し)」と言う最後の工程のみです。さてどんな炭になっているか? その出来ばえは? 何回炭焼きをしても心が躍る瞬間が25日に待っています。
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