2020年2月8日土曜日

令和初めての炭焼き終わる ~ 第2回目の窯出し ~







 いよいよ第2回目の炭焼きの「窯出し」の日です。参加者は「どんな炭が焼けたのか」と期待を胸に、朝9時に窯の前に集合。「くどさし」の土塁を崩して、窯を開ける。これは良さそうだ、いい炭が焼けている。窯を覗いて直感した。崩れやすいので、窯の中から慎重に取り出して、一本一本手渡ししながら並べてゆく。「窯入れ」の時にあれほど重く感じた窯木も、炭になると、「これほど軽くなるのか」と実感する。われわれのデータによれば、炭焼き後は、体積で約1/2、重さで約1/3~1/4になってしまう。次々と並べられた炭は、424本。形の崩れていない炭の割合、良炭率は、なんと約98%であった。


 
 

炭の出来栄え。藁や「バイタ(枝葉)}はもちろん、「バイタ」を束ねてあった麻紐まで、ちゃんと炭として残っている。決していい窯木ではなかったが、データを計測するための標準木も、綺麗に焼けている。多分、切断すれば、「菊炭」と呼ばれる由縁の、きれいな菊の花模様が出てくるだろう。

 このあと炭の重さや寸法を測ったり、切断して断面を観察したり、温度推移のデータを検討したりして、今年の炭焼きの総括・反省をし、ノウハウを積み上げて、来年の炭焼きにつなげてゆく。

 ここからが、また来年の炭焼きの始まりであるが、一応のエンド・マークを打つことができた。ここ数年、高い良炭率が得られていることを考えると、誰が焼いても一定の品質の炭が焼けるようになり、我々の炭焼きの技術もかなり完成の域に近づいてきていると思われる。今後は、これに甘んじることなく、鹿と知恵比べをしながら、「台場クヌギ」を育て、かっての「里山」を守り、質のいい窯木を確保する事、二つ目は、質のいい窯木の確保が難しい中、「菊炭」の歩留まりを上げること、そして、高齢化の進む中、伐採を含めた炭焼き作業の負担軽減に取り組まなければならない。






 参加した皆さんの、「面白かった」、「勉強になった」、「里山の大事さがわかった」 ・・・などの声も頂き、また、炭の粉で真っ黒になりながら、お土産の米袋いっぱいの炭を切断するお父さんの笑顔をみると、「大変な作業だが、また来年も ・・・」という意欲も湧いてくる。嬉しいことに、新規入会の方が ・・・。

 後片付け、道具の手入れなどをして、昼頃には解散。昨年11月の「クヌギ(椚、櫟)」伐採から始めて、3ヶ月ちょっと。これで、令和初めての炭焼きが、無事終わった。


【 会員募集中 】
 
ひとくら森のクラブでは新会員を募集しています。

森林ボランティアや炭焼きを楽しみたい方ならどなたでも結構です。
自然に親しみながら楽しく活動してみませんか。

活動体験も受付けていますので、公園管理事務所(072-794-4970)まで
お問い合わせください。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿