2017年8月4日金曜日

目にはさやかに見えねども




 伐採作業のため、今日も頂上を目指して、木漏れ日の山道を登っていく。麓から吹き上がってくる風が心地よく、一休みすると、もう動くのが億劫になってしまう。「ニイニイゼミ」、「アブラゼミ(油蟬、鳴蜩)」、「クマゼミ(熊蝉)」、「ミンミンゼミ」が一斉に鳴いている。里では、秋の季語にもなっている「ヒグラシ(蜩、茅蜩、秋蜩、日暮、晩蝉)」も鳴き始めたという。「ナツハゼ(夏櫨)」が赤い実をつけている。「ナツハゼ」の実は、「日本のブルーベリー」と呼ばれ、花や果実を観賞するだけではなく、果実を生食やジャムなどに加工して楽しむ人も多く、近年人気が高いという。夏に「ハゼノキ(櫨の木、黄櫨の木)」のような紅葉が見られることから名づけられた。

 頂上へ抜けると、見上げる青空には、「うろこ雲(鱗雲)」にも似た雲が ・・・。こんな歌が浮かぶ。

   秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる  
           (古今和歌集・巻4・秋歌上 藤原敏行朝臣 秋立つ日よめる)

 「立秋(りっしゅう)」は、二十四節気の第13節。たしか、8月7日ごろ。

 

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