2015年7月27日月曜日

今年もビオトープで鰯缶舟を浮かべる


 今日は、子供たちと工作をして遊ぶイベントの日。例年7月は、鰯缶の空き缶でポンポン船をつくって遊ぶ。名づけて「ポニョの船」。夏休みに入り、公園は水遊びができる格好の場所があるので、親子連れの来園者で一杯である。

 船本体となる楕円形の鰯の缶詰の空き缶。これがエンジンとなるが、コイル状に巻いたアルミ・チューブ。そして火皿となるアルミのキャップ、固定用の針金、市販の固形燃料。材料は、基本的にはこれだけである。作り方はいたって簡単。船の後部となる缶に穴を開け、先端が水に沈むようにコイルを突き通し、針金で支える。そして、コイルの下に固形燃料を入れる火皿を作れば、基本的に完成。後は舵や旗などの思い思いの飾りをつけて船らしくする。

 早速できた船は、ビオトープに浮かべる。火皿に固形燃料を入れ、アルミ・チューブのコイル部分を熱すれば、しばらくたって鳴動を始め、ゆっくりと走りだす。波紋を描きながら、ゆっくりと進んでいく姿は、なんともレトロでアナログ。
 

 ビオトープの周辺には、今は産卵時期で、鮮やかな黄色で小型のとんぼ、「キイトトンボ(黄糸蜻蛉)」が集まっている。北海道・沖縄以外のほぼ日本全域の平地や丘陵地の挺水植物がよく繁茂した池沼や湿地に生息するという。鰯缶船の上には「シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)」に混じって、多くの「キイトトンボ」が飛び交い、番(つが)い、水草に産卵する姿が観察できる。
  
   

2015年7月3日金曜日

今年のヤマモモの実は大きくて甘い



 さて、梅雨の晴れ間の定例の山遊び。今日は久しぶりに、「ヒサカキ(非榊)」の伐採を行った。炭焼きを終えてから、再生林の林床整備、桜の周辺の整備、カシノナガキクイムシ対策、外来種駆除などに追われ、間伐作業がほとんどできなかったため、仲間一同は、鋸を扱う感触が懐かしくなり始めていた。なんといっても山作業の醍醐味、達成感は伐採作業である。

 伐採に汗を流してからは、同じ公園で「食育」をテーマに活動している団体が、近々行う「ヤマモモ(山桃)のジュースやジャム作り」のイベントのための材料採集のお手伝い。公園に自生している真っ赤に熟れた実は格好の材料になっている。ブルーシートを敷き、枝を揺さぶるとバラバラと音を立てて落ちてくる。採集に来ていた子供たちも大はしゃぎで集めては頬張る。この公園の「ヤマモモ」の実は大粒で甘くて美味いのである。今年は一段と大きく甘いようだ。私もデザートにしようと持ち帰った。
  
   

2015年6月29日月曜日

梅雨空にロケットを飛ばす


 今日は公園の別の活動団体が、ペットボトル・ロケットをつくり飛ばすイベントのお手伝い。人気のイベントで予約がすぐにいっぱいになってしまう。とはいえ、このイベント、製作もそうであるが、発射して遊ぶための広場の安全確保や道具の運搬などにも人手が必要で、もともとの活動団体の人数が少ないため、いつもそれをを大幅に上回る我々グループのメンバーがお手伝い?をしている。この日も5組20人ほどの家族連れが参加。午前中いっぱいかかってロケットをつくり、午後は広い芝生広場で飛ばす。いつもの様に歓声があがる。

 広場の脇にある「ヤマモモ(山桃)」の木には、もうすぐ食べごろになる赤く熟れたはじめた実がいっぱい。鳥たちとの奪い合い?が始まりそうだ。


2015年6月27日土曜日

好ましきものも、好ましからざるものも

 

 暑い。クヌギ再生林。ここは一昨年クヌギを伐採し、新芽がこれから10年かけて、炭材として適当な台場クヌギに育つよう手入れをしている斜面。「ヨウシュヤマゴボウ/洋種山牛蒡」が、人の背丈ほどに伸びている。ここ数日の雨と日差し、格好の条件がそろったようで、あっという間に生い茂った。そして、花が咲き終え、種を残そうと綿毛の種子をつけた「ボロギク/襤褸菊」も。いずれもこれ以上成長したら厄介なので、今日も駆除に精を出す。林に巣を作っているらしい「スズメバチ(雀蜂、胡蜂)」を気にしながらも、仲間14人、フルメンバー総掛かりで、ヤマゴボウ約1,000本、ボロギク約2,300本を一気に抜いた。

 「ヤマゴボウ」によってできた切り株の日陰には、猛毒をもつ茸、「カエンタケ(火炎茸・火焔茸)」が顔をのぞかせている。クヌギの新芽、ヤマゴボウ、スズメバチ、カエンタケ、蝶 ・・・。人間の勝手な基準による好ましきものも、好ましからざるものも集まってくる遊びの山は、平等で多様性に満ちている。
  
  

2015年6月12日金曜日

鹿も喰わない山牛蒡をせっせと抜く



 「ヨウシュヤマゴボウ/洋種山牛蒡」の花である。今にも降り出しそうな曇天。本格的な梅雨、そして花が咲き、実をつける前に抜かなくてはならない。可愛いと言って、花を活ける人もいるようであるが、我々森の手入れボランティアにとっては厄介な外来種、天敵である。

 毒性を持ち、繁殖力が極めて旺盛で、日当たりの良い場所なら、あっという間に背丈を超える高さにまで成長する。鳥は免疫力があるのか、この赤い実が好物で、好んで食べては別の地で種を落とし、また繁殖を繰り返す。宿根草で、「牛蒡」と呼ばれるように、その根は太く、また地中深く横にも走るため、駆除するには鶴嘴(つるはし)で掘らなければならない。3年間駆除した再生林では相当に減っていたが、去年伐採した新しい場所にはもうニョキニョキと生えてきている。

 頑張って抜いた成果は、「ヨウシュヤマゴボウ/洋種山牛蒡」は約800本、「ダンドボロギク/段戸襤褸菊」、「ベニバナボロギク/紅花襤褸菊」、ボロギクは合わせて約3,800本であった。これだけ抜いても、まだまだ残っている。残りは来週にと ・・・。実家の草刈と合わせ、外来種、雑草の駆除に明け暮れた1週間。
  
  

2015年6月6日土曜日

訪れしは、出迎えしは ・・・




 この時期になると、平日でもいろいろな人が公園を訪れる。「トライやるウィーク」という地域の仕事体験に参加する中学生。そして、「自然体験学習」として学びを兼ねて来園する小学3・4年生たち。今日は市内の小学校4年生が100人ほど訪れ、ウォーク・ラリーをした。ラリーを通じて学ぶのは、今真っ盛りの「ヤマボウシ/山帽子」の花、この山で一番大きい「ホオノキ/朴の木」の葉、梅雨入りの今しか見ることのできない「モリアオガエル/森青蛙」の卵塊の観察。炭焼き跡やクヌギ林を通じての里山文化の勉強。そんなお手伝いをするのも我々ボランティア・グループの役割の一つ。

 小学生を出迎えてくれたのは、多分今年生まれたばかりの「ニホンジカ/日本鹿」の仔鹿。親とはぐれたのでしょうか。近くまで寄っても逃げない。そして、大量に羽化したばかりの「ツマグロヒョウモン/褄黒豹紋」。こちらはじっとせず近寄ったらすぐに飛び立つので、カメラに収めるのが難しい。こんな活動、子供たちだけでなく、我々爺さんの「自然体験学習」にもなっている。
  
  

2015年5月30日土曜日

こちらは空中戦 ~ 続・野生といたちごっこ ~


 幹の髄が中空になっていることからその和名がついた、「ウツギ(空木)」。初夏の山で、雅びで粋な和風の響き。


 ちょっと前に、せっかくの森の手入れの効果を台無しにする最大の天敵は鹿や猪で、この地域の里山景観の象徴である台場クヌギの林を守り、炭焼きを続けていくには、共存していく以上、彼らとの知恵比べ、根比べ、いたちごっこであると書いた。もうひとつの天敵は、「カシノナガキクイムシ」。鹿、猪が地上戦なら、こちらは空中戦である。

 「カシノナガキクイムシ」は、体長5㎜ほどの昆虫であるが、「ナラ菌」というカビの仲間の病原菌を媒介し、ナラ類、シイ、カシ類の樹木を枯らす「ナラ枯れ」をもたらすため、全国に被害が拡大していて、深刻な問題になっている。「カシノナガキクイムシ」は、病原菌を体内に入れて運び、夏から秋に樹木に無数の穴をあけ、卵を産み付け、翌年の6月ころにその幼虫が羽化し、また新しい樹木に卵を産み付け ・・・といったことを繰り返すのである。ナラ菌は孔道を伝わって蔓延するため、木に十分な水分が上がらなくなり、真夏から晩夏にかけ急速に葉が萎れ、茶色や赤茶色に枯れてしまう、「ナラ枯れ」を起こす。1本の木から数万頭が羽化するともいわれ、一度罹ると、その森には爆発的に被害が拡がるという。


 我が遊びの山では、ほとんどが「コナラ/小楢」であったが、一昨年初めて被害木が見つけた。対策といっても、山に無数にあるナラ類、シイ、カシ類のすべてに予防策を施すのは現実的でないし、近隣の私有林などは、その認識もないし対策もできない。そこで、他の樹木への蔓延を防ぐため、枯死した木は伐採し、生きている木は幼虫が羽化し、飛び出す前のこの時期に被害木を粘着シートで覆い、絡め取ろうという対策を施している。少し長い時間を必要とする対策ではあるが、毎年続ける事によって、わが遊びの山発による蔓延を確実に減少させることができる。今日は、昨年新たに発見された被害木、約20本にこのシートを巻くという対策を施した。
  
  

2015年5月16日土曜日

野生といたちごっこ


 新芽が大好物の鹿。はやく鹿除けネットを張らねばと、今日もクヌギ再生林の林床整備に精を出す。今日の作業予定をほぼ終えて、ふと上を見ると一頭の鹿が新芽を食っているではないか(写真右斜め上)。可愛い顔をして、こちらを見ても逃げようともしない。最大の天敵、堂々としたもんである。これからも「鹿」との「いたちごっこ」ならぬ「鹿ごっこ」が続く。


 そしてこちらは「猪」に荒らされた痕。「カシノナガキクイムシ(略;カシナガ)」によってもたらされた菌により枯死(ナラ枯れ)した「コナラ(小楢)」を伐採し、木の中に侵入したカシナガの幼虫が羽化しても飛び立たない7ないように、ビニール・シートで覆う処理をしている。しかし、這い出してきた虫を狙って、猪がシートを食い破るのである。見つけたら補修をしているが、こちらは「猪ごっこ」。

 まあ、自然や動物が相手。もちろん彼らに悪気があってでの話ではないのである。彼らと共生していくには、気長な根比べが必要であろう。とはいえ、農業、林業を生業にしている人にはそんな余裕がないところまできているのも事実だが ・・・。
  
  

2015年5月9日土曜日

新芽、若葉、膨らむ蕾 そして初夏へ


 明るい緑で眩しい遊びの山、延び延びになっていたクヌギ再生林の林床整備を再開した。昨年11月に炭焼きの窯木として伐採した「台場クヌギ」の株から新芽が伸びてきている。10年後には、炭材としてちょうどいい太さに育つ。しかし、最大の天敵は鹿。新芽が大好物の鹿が食い荒らしてしまうので、早く鹿除けのネットをいそいで張らなくてはならない。種の多様性保護、希少種保護の重要性が叫ばれているが、こと森林に関して言えば、それはイコール鹿対策にほかならない。野生動物との共生ははやり難しい課題である。


 「ヤマボウシ(山法師、山帽子)」。その花の形がそれとわかるように、はっきりしてきた。まるで、ミニチュアのようだ。実際は花弁のように見えるのは、白い総包片で、本当の花は中心に淡黄色で球状に集合している。「エゴノキ」と前後して、この花が見られる日も近そうだ。そして、花が散る頃には、梅雨となる。


 この山に多く自生している「ホオノキ(朴の木)」である。この山で、一番大きな葉を持つ木。別名「ホオガシワ」。その蕾が大きく膨らんで、遠目にもそれとわかる。枝の先端の高いところ、大きな葉の真ん中に乳白色の大きな杯形の花をつける。よく目立ち、先端にぽつんと咲く姿は、孤高ともいえるすがすがしさを感じる。

 山はもう初夏の兆し ・・・・。
   
   

2015年5月7日木曜日

まさかのイヌザクラ!



 昨年から周辺の整備をしていた「ウワミズザクラ(上溝桜)」の大木。やっと花が咲き始めたと思ったら、まさかの「イヌザクラ(犬桜)」だった。一同がっかり。「ウワミズザクラ」は花序枝の先に花がつくので、そうではない「イヌザクラ」とは区別できる。遊びの山のほかの「ウワミズザクラ」に比べ、ずいぶんと開花が遅いと思っていた。開いた花は、写真のように極めてしょぼい。写真のように、普通の人だったら、遠目にも花が咲いていることになかなか気づかないだろう。まさに、「どうでもいい桜」、「つまらない桜」の意味で付けられた「犬桜」である。しかし、ほとんど見向きもされないこの桜にスポットをあてただけでもよしとせねばなるまいと気を取り直す。

 さて、話は変わるが、森林ボランティア・クラブを立ち上げてから、早いもので丸3年が経った。週一回の定例の活動、14人の仲間がいるが、いつも11人以上が参加する。もちろん何も強制はしていないし、参加、不参加は全くの自由である。そんな高い参加率で、なぜ丸3年も長続きしているのだろうか。このブログでも書いたことがあるが、山の手入れは典型的な人手による3K(汚い、危険、きつい)作業である。しかし、楽しいのである。ボランティアは、なによりも自分が楽しいと思えることが一番のモチベーションである。自然の中で汗を流し、四季を肌で実感し、季節の移ろいの中でゆっくりではあるが、手をかけたことによる効果が目に見えて感じられる。そして、仲間と一つになっての共同の作業が、誰かの役に立っていると思える充実感。ボランティア、その心は「ワン・フォー・オール」でもある。

 今日もまた満開の「モチツツジ(黐躑躅)」が出迎えてくれる中、仲間と森の手入れに向かう。