2021年10月4日月曜日

ずっと前からSDGsだ

 

 「SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)」とやらで喧しい。ちょっと前は、「生物の多様性」のキャンペーンで喧しかったが、それに代わってのキャンペーンのようだ。

 「SDGs」は、2015年9月の国連サミットで全会一致で採択され、世界が合意した「持続可能な開発目標」。2030年までを期限とする世界共通の「17のゴール(目標)」と、「169のターゲット(具体目標)」から構成され、貧困や飢餓や暴力を撲滅し、地球環境を壊さずに経済を持続可能な形で発展させ、人権が守られている世界を実現することを目指している。キーワードは、「Leave No One Behind(誰一人取り残さない)」。

 我々の活動拠点の公園でも、17のゴールのうちいくつかを、目標に掲げ、「SDGs」に関するセミナーも開かれた。聞いてみると何のことはない、我々がずっと前から、「SDGs」など意識せず行ってきた活動そのものである。我々の活動を「17のゴール」に当てはめてみると、こんな感じになるのかな。




SDGs15 陸の豊かさも守ろう

 我々、森林ボランティアの活動の一丁目一番地である。里山の生態系を守り、持続可能な方法で炭材を得ることや、森林をきちんと管理し、里山を維持管理している。また生物多様性が失われることを防ぐため、絶滅危惧種を一刻も早く保護したり、外来種を駆除するための活動を行っている。


SDGs4 質の高い教育をみんなに
 
 小学校4年生を対象にした「里山体験教室」や「森の幼稚園」活動等による、自然観察の森、里山、クヌギ再生林などをテキストし、体験活用した幼児・初等・中等教育をサポートしている。



SDGs13 気候変動に具体的な対策を

 森の手入れをするということは、保水力のアップ、地盤強化など、気候変動がもたらす自然災害に対する備えを強くし、災害から回復する力を高めることにつながる。

 そしてもう一つは、気候変動の原因となる温室効果ガス排出の減少につながるということである。たしかに我々が地域文化の伝承として焼いている「菊炭」。燃やせば確かに"co2"は発生する。しかしクヌギには再生能力があり、炭材として利用するために、一定のサイクルで切っても新芽を出し、台場クヌギとして再び成長する。燃焼によって排出された"co2"は、「光合成」ともいう「炭酸同化作用」によって吸収され、光のエネルギーを使って葉緑素の働きで、有機物が植物体内で合成される。すなわち、排出される"co2"の量は固定化されるということになる。


SDGs11 住み続けられるまちづくりを

 間伐材を使った子供たちのための「木工教室」、地域住民のための「里山ツアー」、「炭焼き体験塾」など、森づくり活動への参加や理解を得る活動も続けている。



 ことさら「SDGs」などと言わなくても、我々の日ごろの活動が「SDGs」そのものなのだが、「ゴール(目標)」と、「ターゲット(具体目標)」を明確に認識しているかと問われれば、正直、心もとない面もある。これを契機に我々のを「SDGs」の視点で体系づけ、「ゴール(目標)」と、「ターゲット(具体目標)」を明確化してみようと思う。

 そしてさらに大事なことは、この「SDGs」のキャンペーンによって、一般の方が少しでも活動の関心を持ち、できる範囲で参加してもらうことである。我々のクラブも高齢化で体力がおぼつかなくなってきているし、退会をカバーするだけの新規入会がない状態がずっと続いている。また一人退会届が出された。


【 新会員募集中 】
 
ひとくら森のクラブでは新会員を募集しています。

森林ボランティアや炭焼きを楽しみたい方ならどなたでも結構です。
自然に親しみながら楽しく活動してみませんか。

公園管理事務所(072-794-4970)まで
お問い合わせください。  
 


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