2019年7月3日水曜日

炭窯がちょっと心配なので ・・・


 
 この長雨、昨年の「西日本豪雨」を上回る総雨量・期間だと予報されている。新聞によると、この九州南部での豪雨の影響で、鹿児島市にある世界文化遺産、「寺山炭窯跡」の大部分が、土砂崩れによって埋没したとの報道。
 
 この遺跡は、2015年、「明治日本の産業革命遺産」の構成資産として、世界文化遺産に登録された所。「寺山炭窯跡」は、幕末期の1858年、近代化を急ぐ薩摩藩主「島津斉彬」が、石炭が産出されない薩摩で、集成館事業であった鉄を精錬する反射炉・高炉、蒸気機関などの燃料に使う、火力の強い木炭を大量に製造するため、同市吉野町に建設されたもの。3基の炭窯が築かれ、今も残っているそのうちの1基である。ここで焼かれた炭は、「備長炭」などと同じ製法、種類の「白炭」と呼ばれ、火持ちが良く、高温を発し、重宝されたと言われている。我々の焼いている「一庫炭」、「クヌギ(櫟、椚)」を材料とする「黒炭」とは、材料、製法が違うが、炭焼きの歴史を証言する遺産として、機会があれば、ぜひ一度見たかったところである。(写真はNETより拝借)


 

  我々が活動している山にも豊臣黄金埋蔵伝説で知られる「多田銀銅山」の鉱脈が走り、山中には「間歩(まぶ)」と呼ばれる露天掘りの跡が、炭窯跡と一緒に多く点在している。この地域で産出した銅が、奈良の大仏建立に寄進されたという言い伝えもあるところから、かってはこの山で焼いた炭で精錬を行っていたのであろう。そんな歴史的背景もある。

 関西地方も今夜から明日にかけ、相当量の雨量が予想されている。我々の炭窯も、土砂崩れはないと思うが、窯内への雨の流入や土だけで出来ている天井の崩落が心配。午後から様子を見に行き、点検と雨水路の掃除を行った。

 
 【 森のクラブイベントのお知らせ 】
 
 「木を使ったかわいい動物やクラフトづくり&手作りうどん」
 
   7月21日(日) 10:00~14:00 ワークショップ集合  (雨天実施)
   参加費:300円(保険代、材料費等)
   定員:20名(申し込み先着)
   お申し込みは公園管理事務所(072-794-4970)まで
 

【 会員募集中 】
 
ひとくら森のクラブでは新会員を募集しています。
森林ボランティアや炭焼きを楽しみたい方ならどなたでも結構です。
自然に親しみながら楽しく活動してみませんか。
活動体験も受付けていますので、公園管理事務所(072-794-4970)まで
お問い合わせください。
 
 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿