2019年4月18日木曜日

山師の道しるべとなった花





 今日も倒木処理を行う知明山山頂付近。咲く白い花は、アブラナ科植物、「ハクサンハタザオ(白山旗竿)」である。いつもは、その脇に別名、「金山草(かなやまそう)」ともいわれる「シダ(羊歯)」の仲間、「ヘビノネゴザ(蛇の寝茣蓙)」も茂っているのだが、どういうわけかそれは見られない。

 どちらも重金属を蓄積する奇妙な植物で、金・銀・銅山などの露頭や鉱床にはつきものの植物。いわゆる「山師」といわれる金属鉱脈を探す昔の人たちは、経験的にこれらの植物を道標(みちしるべ)、指標植物として利用していたという。また、土壌中のカドミウムを植物体中に高濃度で吸収するので、汚染土壌を効率的に浄化する植物としての研究もすすんでいるという。

 北摂には、「多田銀山」に代表されるように、一庫公園の「知明山(奇妙山)」を中心として箕面市、池田市、川西市、宝塚市、能勢町、豊能町、猪名川町の4市3町にわたる東西20km、南北25kmの広大な鉱山地帯が形成されており、奈良の大仏建造の折、この地域から産出した銅が献上されたという言い伝えも残っている。銅の精錬と、それに必要な炭。この地の特産の「一庫炭」との関連もありそうだ。この地域一帯には、全部で2800余の「間歩(まぶ;坑道)」が残っているという。一庫公園内にも多くの間歩が残っており、「エドヒガン」群落とともに川西市の天然記念物に指定された。


 丘の駐車場に咲く「ハナカイドウ(花海棠)」も見頃を迎えている。


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