2018年1月13日土曜日

8年目の炭焼き、今年は気合が入る

 
 怪しげないでたちで炭窯の中にしゃがみこみ、窯木を待っているのは私。体験参加の一般の方8人と一緒に、いよいよ今年の炭焼きが始まったのである。私にとっては8年目、19、20回目の炭焼きである。去年、一昨年あたりから、いい菊炭を焼くちょっとしたコツというか、勘所をつかみかけた感じがしているので、今年の炭焼きは一層気合が入っている。



 朝8時半集合、一日目の作業は「窯入れ」である。準備万端整え、11月から2ヶ月かけて伐採し、クヌギ再生林に集積してあった窯木、約440本を窯の前まで運ぶ。鉈(なた)で突起している枝や節を削いで、手渡しで窯の中に運び込む。いい炭を焼く最初のコツは、できるだけ窯内の空気を少なくするために、いかにぎっしりと窯木やバイタを詰めこめるかである。直径約2m、頂部の高さ1.7mの狭いドーム状の窯内での作業は結構大変である。ヘルメット、防護眼鏡や防塵マスクを着けての作業、最後の頃は、この厳寒時に汗びっしょりとなる。窯木の形状、詰め方、本数などによって毎回違うが、この時点で炭の出来栄えへの影響のかなりの分が決まる。

 最後にギリギリ薪を焚くスペースを残して、トタン板を入れ、「窯焚き」のスペースを作り、「窯入れ」を終える。この最後の詰めともいえるスペースをできるだけ狭くできるかも出来栄えの鍵を握る。そして、古式に則り、火打石と火打金とで火をおこし、1時間ほど予備乾燥をして、一日目の作業を終える。今夜半に降雪の予報もあり、明日の天候を心配しながら、家路に着く。

  


   

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