昨日の強風で吹き寄せられた「クヌギ(椚、櫟)」の葉が深々とした厚い絨毯を作っている。炭材として使うため、切り倒した「クヌギ」の枝先には、来年の春を待つ新芽がもう顔を出している。8年前に伐採し、再び今年も伐採した台場クヌギの切り株に、来年の春には新芽がちゃんと萌芽してくれるようにと防腐剤を丁寧に塗る。この時期、毎年繰り返される作業。ずっと昔から、8~10年毎に輪伐を繰り返されてきたこの台場クヌギたち。いつごろから、いったい何回ぐらい伐採を繰り返してきたのだろうか。落ち葉 新芽 切り株 萌芽 ・・・。ゆったりとした雲の流れ、そして永遠に繰り返す時の流れ ・・・。
2016年11月26日土曜日
落ち葉 新芽 切り株 萌芽 ・・・
昨日の強風で吹き寄せられた「クヌギ(椚、櫟)」の葉が深々とした厚い絨毯を作っている。炭材として使うため、切り倒した「クヌギ」の枝先には、来年の春を待つ新芽がもう顔を出している。8年前に伐採し、再び今年も伐採した台場クヌギの切り株に、来年の春には新芽がちゃんと萌芽してくれるようにと防腐剤を丁寧に塗る。この時期、毎年繰り返される作業。ずっと昔から、8~10年毎に輪伐を繰り返されてきたこの台場クヌギたち。いつごろから、いったい何回ぐらい伐採を繰り返してきたのだろうか。落ち葉 新芽 切り株 萌芽 ・・・。ゆったりとした雲の流れ、そして永遠に繰り返す時の流れ ・・・。
2016年11月21日月曜日
360度紅葉に囲まれて ・・・
一庫公園の遊びの山。遊び場の春は、ぐるり360度の桜。秋は、360度紅葉である。一庫ダムの湖面にも映る紅の山々。紅葉の絨毯を踏んでクヌギ林へと向かう。紅一色の中で秋咲きの「ヤマツツジ(山躑躅)」がなんとも清々しい。これから野鳥の大好物となる「柿」も熟してきた。そんな景色をゆっくりと愛でる余裕もなく、「クヌギ(櫟、椚)」を伐採し、炭焼きのための窯木づくりに、今日も汗をかく。
2016年11月14日月曜日
クヌギ林にチェーン・ソーの音響く
クヌギ林にチェーン・ソーの音が高らかに響く。いよいよ今年の炭焼き活動開始である。近年、鹿の食害で、萌芽した若芽が食べられてしまい、菊炭の材料となる「台場クヌギ」が枯渇しかけている。鹿除フェンスや植樹などの対策によりクヌギ林が再生するまで、なんとかいまあるクヌギで凌いでいかなくてはならない。とはいえ、ことしも伐採開始、チェーン・ソーの響きが気分を高揚させる。さて、来年一月の炭焼き本番までに、約400本の窯木を用意しなくてはならないのだ。
2016年11月9日水曜日
里山と炭焼きを知ってもらおうと
「黒川里山まつり」。昨年までは黒川地区の会場で、木工やらクラフトを楽しんでもらったが、今年は、活動のフィールドであるこの公園で、自然観察林として残された里山と、古くからこの地域で焼かれていた伝統の菊炭との関わりを知ってもらおうと、「ひとくら里山ツアー」を企画。
あいにくの天気でツアー参加者は少なかったが、炭窯体験、クヌギ林やエドヒガン群生地の散策、ノコギリや薪割りの体験などを楽しんでもらった。写真はノコギリに手こずっている男の子と薪割りマシンが気に入った女の子。そうそう、アツアツの焼き芋も喜んでいただきました。
2016年11月5日土曜日
気合を入れて ~ 今年の炭焼き始動 ~
いよいよ今年の炭焼き活動が始まった。炭焼きの本番は、来年の1月から2月にかけて行う予定であるが、始動はこの時期。我々の焼く炭は、備長炭に代表される「白炭」ではなく、「黒炭」。その断面が菊の花のような形をしているところから、「菊炭」と呼ばれる炭である。昔からこの北摂地域の名産品で、「一庫炭」、「池田炭」とも呼ばれ、かってこの里に数多くあった炭焼き農家も、時代の流れとともに少なくなり、今ではこの近辺では1軒だけが炭焼きを生業としている。今は公園となっているダム建設によって放棄されたかっての里山、クヌギ林を再生林として手入れをし、炭材を確保しつつ、炭焼き技術を伝承するために、毎年冬になるとボランティアで炭を焼いている。
まずは菊炭の材料となるクヌギの窯木を2ヶ月かけて準備するのであるが、再生林で今年伐採を予定している台場クヌギの調査を実施した。ここから炭焼き活動が始動するのである。
私は今年が7年目の炭焼き。前回初めて自分でも納得できるレベルの炭が焼け、ちょっとはコツを掴めたかなという感じをしているが、まだまだ奥が深い。とはいえ、まずは伐採。2回分の炭焼きに必要な約800本の窯木を準備しなくてはならない。足場の悪い急斜面での伐採、玉切り、運搬作業。高齢者にとってはかなりしんどい3K作業である。怪我をしないように、させないように、気合を入れて来週から頑張ろう。
2016年11月1日火曜日
虫は嫌いではありませんが ・・・
本日の山作業、「ナラ枯れ」をひこ起こす原因である「カシノナガキクイムシ」の対策として、この春に被害木にまいた粘着シートを剥がす作業を行った。どうも昨年あたりがこの山の被害のピークだったらしく、尾根筋だけでも対策を施した被害木は50本ちかくあった。
さて、剥ぐと出てくるは出てくるは ・・・。木の中で冬を越し、孵化、羽化した虫が、数百匹、数千匹単位で、びっしり粘着シートに付着している。毎年、春にシートを巻き、秋にシートを剥いで効果を確認するというこの作業も、残念なことにすっかり毎年の定例作業として定着してしまった。
作業していると、今まであまり見たこともなかった、いろいろな生き物に出会う。ことしも見つけました。シートを剥ぐと現れたのは体長10cmは優に超えている大きな「ナメクジ(蛞蝓)」。日本最大のナメクジ、「ヤマナメクジ(山蛞蝓)」。日本各地の森林に生息しているという。虫は嫌いではないが、ちょっとこれは ・・・。そうそう、「ナメクジ」は、「虫」ではありません、陸に生息する巻貝のうち、殻が退化しているものの総称だそうだ。
2016年10月30日日曜日
木漏れ日のコントラストが美しい
2週間ぶりに山頂まで登る。すっかり秋になったので、汗の出かたも少ない。空気もひんやりしている。太陽が南に傾いたためか、強くなったように感じる木漏れ日の陰影のコントラストが美しい。落ち葉とどんぐりの絨毯を踏みしめて登っていく。
そんな落ち葉や灌木の間から、この時期に可憐な顔を出すのは、この山に多く自生する「コウヤボウキ(高野箒)」。白い筒状花が十数個房状にかたまった花。名前の由来は、高野山でこの枝を束ねて箒を作ったことからつけられたという。そしてこの山に自生する「カキ(柿)」の実の朱色が鮮やか。
2016年10月24日月曜日
どんぐり大豊作、子供たち大喜び
今年は、「どんぐり(団栗)」が大豊作である。近年まれに見る大豊作。「リス(栗鼠)」を始め、山の動物たちは、今年の冬は食料の心配がなく、幸せな秋を迎えている。
「森の幼稚園」で公園を訪れた子供たち。袋いっぱいに、いろいろな「どんぐり」、「ヤマグリ(山栗)」、山で一番大きな葉っぱ、「ホウノキ(朴の木)」の葉っぱなどを拾って、こちらも大喜び。
一方、雑食の代表格である「イノシシ(猪)」は、冬に備えて食べ溜めでしょうか、ミミズや虫を探すため、苔の生えた地面や湿った地面のあちこちを掘りまくっている。その痕跡を見ると、毎年のことながら、「ああまた冬が来るんだな」と思う。
秋晴れの空の下、園児たちは、この山に住んでいる動物たちのことを学んで、竈で炊いたご飯と豚汁をいっぱい食べて帰っていった。
2016年10月21日金曜日
秋のコントラスト、鮮やか
「コブシ(辛夷)」の実の果皮が割れ、鮮やかなオレンジ色の種が出てきている。遠くからでもそのオレンジ色はよく目立つ。
この公園でも、3月中旬から下旬の早春に、他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせる。「田打ち」の頃に咲くから、別名「田打ち桜」。
その果実は「さや」に入った集合果であり、そのデコボコの形状が、子どもの拳に似ているところから、「コブシ」の名前がついたといわれている。それが、秋になるとあざやかな紅色に染まり、さらに秋の深まりとともに、割れてきたのである。「さや」の紅色、「種」のオレンジ色、おなじひとつの木で、空の青さも加えて、鮮やかなコントラストである。
2016年10月20日木曜日
鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき
私の所属するボランティア・グループは、公園で行う近隣の小学校3、4年生の自然体験学習をサポートしている。今日、そのカリキュラムの準備をするために、森へ入っていった時のことである。小学生がウォーク・ラリーを行う予定の散策路のすぐ近くで、その角をロープに絡め、取れなくなってもがいている一頭の牡鹿を見つけた。鹿は母系社会で、普通、牡(オス)と牝(メス)は別々の群れで生活するが、多分9月~11月の繁殖期を迎え、牡が牝鹿の生活圏に入り込んできて、災難にあったと思われる。われわれにとっては、鹿はクヌギの葉や芽を食べてしまう天敵ではあるが、放置すれば、間違いなく死んでしまうので、そのままにするわけにもいかず、ロープを切ると一目散に山の中へと消えていった。
『 奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声きく時ぞ 秋は悲しき 』
猿丸太夫(5番) 『古今集』秋上・215
静かである。ウォーク・ラリーをする小学生がやってくるまでは、森の中は本当に静かである。しかし、耳を澄ませると、時折、野鳥の囀り、虫の鳴き声が聞こえてくる。それに混じって、「コン」という音も。団栗(どんぐり)が落ちてきて、ウッドデッキに当たる音である。目を上げると、「ガマズミ(莢蒾)」の真っ赤な実が ・・・。そんな静けさを、ゆっくりと味わいたいと思ったのも束の間、地響きを立てて、小学生の一団がやってきた。
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