2024年4月12日金曜日

枯れコナラの大木を安全に伐るには ・・・

  

 活動するのにいい季節になって来た。先日来の雨でかなり減っていたダム湖の水もほぼ満杯に近くなっている。「エドヒガン(江戸彼岸)」などの早咲きの桜は、散りかけて、葉っぱが目だって来た。


  
 今日の作業は、尾根筋にあるナラ枯れ状態の枯れコナラの大木を伐る作業。チェーンソー、チルホール、ワイヤ、滑車、ロープ、一本ハシゴ、高枝切り鋸など必要な道具を用意し、準備体操をしてから、手分けして尾根筋へと運ぶ。


 今日のターゲットは写真右のテープを巻かれた「コナラ(小楢)」の枯れ大木。登山道の真ん中に立っていて、もし倒れれば、安全に問題が生じかねない。この枯れコナラ、平成28年(2016年)ごろ「カシノナガキクイムシ」による、いわゆる「ナラ枯れ」になってしまった「コナラ」。当時は被害に遭ってもまだ元気がよかったが、6、7年経った最近枯れだした。現在「ナラ枯れ」の被害は全くないが、そんなタイムラグをおいて枯れだした「コナラ」が森にいくつかある。
  
 写真のような大木である。どの方向に倒すか、周りの状態、足場等も考えてシミュレーションして、倒す方向を慎重に決める。チェーンソー歴20年のベテランクラブ員の差配に従って行動する。






 まず一本ハシゴを使って倒すコナラの幹のできるだけ上の方に、チルホール(可搬型ウィンチ)のワイヤを巻く。この作業に邪魔になる隣の木の枝は、長刀と呼んでいる高枝切り鋸で切り落としておく。滑車をつかってワイヤの方向転換をし、安全に作業ができる所にチルホールを固定する。少しだけテンションをかけ、準備作業は完了。





  
 ここからが伐採作業本番。まず倒す方向に「受け口」という切り込みを作ります。この「受け口」が木の倒れる方向を決めると言っていいほど重要な作業なので、慎重に切り込む位置や深さなどを決めてからチェーンソーを入れる。そして反対側に「追い口」を入れる。
ある程度伐ったところで、チルホールのテンションをアップしていくと、めきめきと音を立てて、倒れる。今回も「懸かり」はなく、狙った通りの方向に倒れてくれた。醍醐味と快感 ・・・。拍手も ・・・。




  
 あとは伐った幹を玉切りし、枝も短く切って処理し、安全な場所に片付ければ作業完了である。

 
 倒した枯れ「コナラ」の傍らには、まるで生まれ変わったかのように、「コナラ」の新芽が芽吹きだしている。もうすぐ新緑の季節を迎える。


【 森のクラブイベントのお知らせ 】
 
 「木を使ったかわいい動物やクラフトづくり」

   4月21日(日) 10:00~12:00 ワークショップ集合  (雨天実施)
   参加費:200円(保険代、材料費等)
   定員:25名(申し込み先着)
   お申し込みは公園管理事務所(072-794-4970)まで
 


 

【 新会員募集中 】
 
ひとくら森のクラブでは新会員を募集しています。
森林ボランティアや炭焼きを楽しみたい方ならどなたでも結構です。
自然に親しみながら楽しく活動してみませんか。

作業体験。体験入会も受け付けています。


公園管理事務所(072-794-4970)まで
お問い合わせください。  
 



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