2014年10月4日土曜日

鹿や猪はこんな事をしない


 炭の材料として昨年伐ったクヌギの株が、無残にもボロボロに剥がされている。これでは、「台場クヌギ」として新しい新芽の発生は全く期待できない。鹿や猪はこんな事をしない。ましてや、「カシノナガキクイムシ」のしわざでもない。人の仕業である。多分、「カブトムシ」か「クワガタ」の幼虫を採ろうとして、クヌギの切り株を剥いだのであろう。こんな状態の株がこの山にいくつかある。こんなことしなくとも幼虫は得られると思うのに、ひどいことをするもんだ。鹿や猪、野鳥などは、餌となる植物や虫などを最後まで食べ尽くして、根絶やしにするようなことは決してしない。そんなことをすれば、連鎖がくずれ、たちまち来年の餌に困るからだ。「共存」、あるいは「持続可能性(サスティナビリティ/sustainability)」ということを、本能的に知っているのである。

 かっては、数の子、最近は、鯨、黒マグロ、日本うなぎなど、全て人間の欲の結果がもたらしている昨今の食の状況を思うとき、考えさせられる出来事であった。日本にも「こもり柿」という良き習わしがあったのに ・・・ 。
  
  

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