2013年6月8日土曜日

羽化の季節


 「トライやる・ウィーク」が始まった。中学生4人を連れて山に入り、里山や森を手入れをする必要性を教えたり、森の中で実際に鋸や剪定ばさみをつかって木を伐り、間伐や枝の処理を体験してもらう。こんな生徒たちがこの6月、順番に何校かからやってくる。

「トライやる・ウィーク」とは、兵庫県が、県下の公立中学校の2年生を対象に、仕事体験などを通して地域について学び、「生きる力」を育むことを目的としている期間は1週間の教育活動。1995年(平成7年)の「阪神・淡路大震災」、1997年(平成9年)の「神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗事件)」を機に、中学生に大人の働く場を見せて学習させようとする趣旨から、1998年度(平成10年度)から実施されている。仕事の体験場所は、民間の企業、商店だけでなく、幼稚園、保育所、図書館、公民館などの公共施設、役所、消防署、警察署など官公庁、福祉施設、医療機関やガソリンスタンド、郵便局などサービス業、神社、仏閣などの宗教施設など多岐にわたっている。


 だからこの時期地域のお店に行くと、大抵のところで、「いらっしゃいませ、ありがとうございました」という、初々しい声が聞こえる。この公園にも、何年か前から毎年やってくるようになった。我々は車であがってくるが、彼らは、朝早く起き、電車と1時間に1本あるかないかのバスを乗り継ぎ、さらに30分ほど歩いて公園までやってくる。約2時間、鮮やかな緑の中で汗を流してもらった。もちろん、たった1週間の体験、どのくらい効果が出ているかは知らないが、少なくとも教室にいる時よりは、活き活きとしているようである ・・・。

 社会、仕事、・・・、巣立っていくのはまだだいぶ先であるが、子供たちも些細なことでいいから、何かを感じて成長していってほしいと思う。


 作業を終えて下って来たら、ちょうど山は蝶の羽化の時期らしく、駐車場や周遊路のあちこちで蝶の群れが乱舞している。アゲハのようなあでやかな蝶ではなく、少し小振りで、地味と言ってもいい蝶である。蝶の名前を私はよく知らないので仲間に聞くと、「テングチョウ(天狗蝶)」ではないかと言う。ボケまくっている左の写真は、私がコンデジでその時大慌てで撮った写真、右がNETから拝借した写真であるが、調べてみると、やはり仲間が言ったように、間違いなく「テングチョウ」であった。それにしても、こんな蝶の群れの乱舞を見るのは久しぶりであった。



  「テングチョウ(天狗蝶)」。和名は成虫の頭部が天狗の鼻のように前方に伸びることに由来するという。テングチョウは全世界に10種類ほどが知られるが、日本に分布するのは1種類だけであるという。北海道から沖縄本島まで広く分布し、山地から平地の雑木林の周辺に生息、成虫は年1回もしくは2回発生する。最初に発生するのは6 - 7月頃だが、盛夏には休眠する。秋に再び活動してそのまま成虫越冬し、冬眠から覚めた春先にも再び活動する。速く羽ばたいて機敏に飛び、各種の花に訪れる。まれに大発生することもあるという。(Wikipediaより)
  
  

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