2013年6月27日木曜日

いま森の水辺では ・・・


 写真は、遊びの山にあるビオトープの周りで見かけた「モリアオガエル(森青蛙)」の卵である。このような球状の泡が、いくつも枝からぶら下がっている。すこししぼみかけているのは、この数日降り続いた雨で、卵が孵化し、オタマジャクシとなってビオトープの水面に落下したのであろう。毎年この泡を見ると、「ああ、梅雨が始まったな」と感じるのである。

 「モリアオガエル」。日本の固有種で、本州と佐渡島に分布するという。いつもは、森林に生息しているが、繁殖期になると、生息地付近の水辺に集まる。カエルは水中に産卵するものがほとんどだが、この「モリアオガエル」だけは、水面の上にせり出した木の枝などに、粘液を泡立てて作る泡に卵を産みつけるので、この時期、特に目立った存在となっている。直径10-15 cmほどの泡の塊の中には、黄白色の卵が300-800個ほど産みつけられるという。

(写真はNETより拝借)

 産卵から2、3週間ほど経つと卵が孵化する。孵化したオタマジャクシは泡の塊の中で雨を待ち、雨で溶け崩れる泡の塊とともに、下の水面へ次々と落下する。ビオトープの中をみると、孵化したオタマジャクシが一杯元気に泳いでいた。オタマジャクシは1ヶ月ほどかけて成長し、しばらくは水辺で生活するが、やがて森の中で生活を始める。しかし、生息地の森林などに人の手が入り、環境が変化したことにより、「モリアオガエル」は各地で生息数を減らしているという。そして、産卵のためには水面上に木の枝がせり出した湖沼が必要だが、そんな場所も少なくなった。兵庫県では、「モリアオガエル」を「絶滅危惧II類」に指定している。遊びに来ていた親子に教えてあげたら、「初めて見た」といって目を輝かせていた。(Wikipedia参照)
  
  

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