2013年4月25日木曜日

アオダモの白い花の向こう側に見えるもの


 写真は、遊びの山に多く自生する「アオダモ(青梻)」の花である。今、この山の林では、「アオダモ」と前回写真を載せた「ウワミズザクラ(上溝桜)」の花が、その可憐さと白さを競うように咲いている。

 「アオダモ」の「アオ」の由来は、雨上がりに樹皮が緑青色になることや、枝を水に浸けてしばらくすると、水が青い蛍光色になること、高級感を出すために黒墨に加えて青墨を作るための着色剤として利用されたこと、そして青い染料に利用されたことなどによるといわれている。その材質は堅く強いが、粘りがある。そのため、日本では、野球で使われる木製バットやテニスのラケットの原材料としてよく知られている。そして、日本で木製バットの需要は年間20万本以上あり、半数は輸入材で国産材のほとんどは「アオダモ」である。しかし、「アオダモ」がバット材となるには、生育に70年以上かかるという。ところが、計画的な植林・伐採が行われなかったことから、現在バットに適した高品質な材の確保が困難になっている。こんなところにも、自然と資源、自然材料の需要と供給バランス、日本が抱える産業としての林業の問題が顔を覗かせる。(Wikipedia参照) 


 さてこの日は、「バット作り」とまではいかないが、子供たちとこの山で間伐のために伐採した木を使って、木工を楽しむ月に一度のイベントの日である。このイベントでいつも感じることは、子供たちの発想の柔軟さである。頭の固い爺さんたちが作った木工細工の動物などをサンプルとして、一応並べてはいるが、そんなものをはるかに凌ぐ発想で、色々なものを作る。それに触発されて、お父さんお母さんたちも、負けじと作る。家族そろって作ったたくさんの木工作品を抱えて帰っていく。そんな家族を見ていると、イベントをやってよかったという気になる。

 この子供たちの持つ、思考の柔軟さや飛躍した発想力が、きっと少子化を乗り越えて、行き詰まっている日本の環境問題、エネルギー問題など様々な課題をきっと解決してくれるだろうと期待もしたい。
  
  

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