2015年11月25日水曜日

手入れをすれば森は確実によみがえる



 今年も植生調査を行った。平成24年、続いて25年から森の中に、10m×10mの調査区域、2区域を設定し、その中にどのくらい種があるのかを調べるという、毎年続けている植生調査である。我々は遊びの山を、主に「ヒサカキ(姫榊、非榊)」、「アセビ(馬酔木)」、「ソヨゴ(冬青)」など常緑広葉樹を伐採する、いわゆる「兵庫方式」で、森の手入れを行っている。森を明るくしたら、どのくらいの種が増えてくるのか、どれだけ森の多様性が回復したのか、その効果をデータで実証するための植生調査、追跡調査である。

 さて、その結果であるが、H24年調査区域については、伐採時(調査開始時)は23種出会ったものが、27種(H25)、32種(H26)、38種(H27)と着実に増加し、H25年調査区域に至っては、22種(H25年開始時)⇒35種(H26)⇒47種(H27)と飛躍的に増加している。手入れをすれば森は確実によみがえるのである。

 下段の写真は、萌芽した「コバノガマズミ(小葉莢迷)」 、「クロモジ(黒文字)」のベイビーである。順調に育ってほしいと願うが、最大の問題は鹿の食害である。クヌギの再生林のようにスポット的にはネットなどで対策は打てるが、山全体となるととても不可能である。いまのところ打つ手はないのが実情である。
  
   

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