2012年12月14日金曜日

ちゃんと学ぶ事も大切と知る

 (写真;私が遊ばせてもらっている一庫公園の知明山とダム湖)
里山の調査と管理の手法を学ぶ2回目の講義と実習を受けた。我々ボランティアが、森の手入れと称して遊ばせてもらっている、かっての里山での実践学習である。ボランティアとしてずっと森の手入れをしてきたが、その理念、目的、手法といった面に関しては、理論的にはっきり確立したものがなく、今のやり方で森の手入れを続けていくならば、きちっと筋立てしたいと思って、公園にお願いして開いてもらった講座である。


 前回は、里山に関するおさらいと「植生調査」の実習。手入れがまだされていない林の中に、10m×10m=100㎡の区域を設定し、その中に生育している木の種類、数を調査するのである。その結果分かったことは、「ヒサカキ」が多く、林内は暗く、生育している木の種類が少ない。照葉樹林化しているため、このまま放置すると夏緑樹がほとんど消滅してしまうのではという日頃漠と感じていることが、データ―でも裏付けられた。そして、我々が手入れをしている里山森の手入れの方向性である、「コナラ」や「アベマキ」、「ネジキ」など夏緑樹の高木を保全し、種多様性や景観を阻害する照葉樹、ツル植物などを伐採するという、いわゆる「兵庫方式」が里山保全の方法として、間違っていないということも確認できた。

 そして今回は、先に設定した区域内の照葉樹、ツル植物などを皆伐するという作業。ヒサカキ125本、アセビ16本、ソヨゴ2本、イヌツゲ4本などを伐採した。上の写真は、伐採後、木漏れ日が地面まで差し込むようになり、すっかり明るくなった設定区域である。そして、1年後あるいは2年後、5年後、この区域にどれだけ新しい種が芽生え、森の様相がどのように変化するのか、ふたたび調査して手入れの効果を確認する予定である。やはり、このように、ちゃんと学ぶ事が大切で、そのことが今やっていることの方向性の正しさを裏付けるという共通認識を持つことができたいい機会であった。

 伐採した「ソヨゴ」のてっぺんには、何の鳥が分からないが、放棄された鳥の巣跡が ・・・。そんな発見もあって、今回の学習も楽しく終えることができた。
  
  

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